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「高リスク国」日本から、太平洋の「楽園」ツバルへ、私はこうして戻った

「ウイルスから国民を守れ!」ツバルの危機対応

河尻京子 NPO法人ツバル・オーバービュー理事

国にある病院はたったひとつ

 ツバルには病院が一つしかない。

 プリンセス・マーガレット病院と呼ばれ、首都のあるフナフティ環礁にある。2003年に日本の海外開発援助(ODA)で造られた建物を今も使っている。

 医療は無料で、毎日たくさんの患者がやってくる。内科が基本だが、簡単な外科手術もできる。産婦人科もあり、多くのお母さんはここで赤ちゃんを産む。

拡大ツバルに一つだけあるプリンセス・マーガレット病院。日本のODAで造られた

 現在は、主に台湾当局がこの病院で医療支援を行っている。医師の出身地はツバル、パプアニューギニア、台湾、オーストラリアと様々だ。以前はフィリピン、インド、キューバからの医師もいたようだ。看護師はツバル、フィジー出身だ。

 フナフティ以外の離島には、看護師が常駐するクリニックがあるだけなので、医者に診てもらう必要があると判断された人は、定期船でフナフティ行き、親戚宅に泊まりながら、プリンセス・マーガレット病院で診てもらう。1年に数回、オーストラリアや台湾など海外から医療チームが来る。その時々で、耳鼻科だったり、眼科だったりと専門が違うので、ラジオでどの専門の医療団が来るか聞いて予定を合わせる。ここで対応できないような大きな手術や処置が必要になると、フィジー、インド、ニュージーランドなどの病院へ送られる。

 私もこの病院には何度かお世話になった。最近では昨年6月、デング熱にかかった時だ。

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筆者

河尻京子

河尻京子(かわじり・きょうこ) NPO法人ツバル・オーバービュー理事

1970年生まれ。2017年大阪大学大学院国際公共政策研究科を修了し、修士(国際公共政策)を取得。同研究科博士後期課程在籍。1996年より温暖化の国際交渉に、地球環境市民会議や気候ネットワークなどNPO代表として参加。COP21ではツバル政府代表団の一員となる。全国地球温暖化防止活動推進センター勤務時にツバルと関わり始め、2019年ツバル駐在に。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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