玉川奈々福(たまがわ・ななふく) 浪曲師
横浜市生まれ。出版社の編集者だった94年、たまたま新聞で浪曲教室のお知らせを見て、三味線を習い始め、翌年、玉川福太郎に入門。01年に曲師から浪曲師に転じ、06年、玉川奈々福の名披露目をする。04年に師匠である福太郎の「徹底天保水滸伝」連続公演をプロデュースして大成功させて以来、数々の公演を企画し、浪曲の魅力を広めてきた。
厳しく、あたたかく、時に強烈な町で
やっとリアルな旅が少しずつ復活してきました。
東京もGO TOキャンペーン始まっちゃってるしね!
9月は、九州に一度。関西に一度。
関西は、初日に神戸でお仕事をして、そのまま大阪に入って四泊五日。
ああ、久々の旅仕事。ココロ浮き立ちました。
大阪。
日本のほかのどこの町とも、お客さんがちょっと、違う感じがします。
大阪の中でも、ときと場所、集まったお客様によって、もちろん色合いはさまざま違うけれども、それでもやはり「大阪色」というのがある気がするのです。
あくまで浪曲に関して、私の感じている範囲でいえば、ではありますが。
浪曲について言えば、東京はお客さんの世代交代がずいぶん進んだ感じがします。切ないことでもあるけれど、私が入門した頃にいらした、木馬亭ご常連のご通家、ものすごく浪曲詳しい、それだけに気難しい……というお客様はほとんどいらっしゃらなくなりました。
ところが大阪は、昔からのディープ浪曲ファンがまだいらっしゃる感じがあるのです。
それだけに、お客さんが、なんというか……濃い(笑)。
うまい芸を求めておられます。
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