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パロマ工業元社長に有罪 「不正改造、放置」 湯沸かし器事故で東京地裁判決

 東京都港区で2005年、パロマ工業(名古屋市)製のガス湯沸かし器を使用した2人が一酸化炭素中毒で死傷した事故で、業務上過失致死傷罪に問われた元社長小林敏宏被告(72)に対し、東京地裁は11日、禁固1年6カ月執行猶予3年(求刑禁固2年)の有罪判決を言い渡した。共犯の罪に問われた同社元品質管理部長の鎌塚渉被告(60)は禁固1年執行猶予3年(求刑禁固1年6カ月)とした。

  ▽筆者:浦野直樹

  ▽この記事は2010年5月12日の朝日新聞朝刊に掲載されたものです。

  ▽関連記事: 製品事故、対策半ば

  ▽判決要旨: パロマ元社長らに有罪を言い渡した東京地裁判決の要旨

  ▽判決への反応: 被害者母「過ちを改めて見つめ直して欲しい」

  ▽判決への反応: 被害者弁護団「製造後の監視義務」認めた点を評価

  ▽判決への反応: 東京地検次席検事「消費者の安全確保に責任認めた判決」

  ▽判決への反応: パロマ「メーカーとしての社会的役割」痛感

 

パロマ工業と修理会社の関係拡大
 この事故は、製品の出荷時には欠陥がなかったのに、パロマとは資本関係のない契約修理業者が不正改造したために引き起こされた。半田靖史裁判長は、ガス器具は利便性の半面で生命への危険を伴うと指摘。「消費者が安全に使い続けられるように配慮が求められたのに、対策を怠った被告両名の過失は軽視できない」と述べ、ガス器具のような製品を扱う企業の責任者にはより重い注意義務があることを示した。

 問題の湯沸かし器は、安全のため、電動の強制排気装置が作動したときだけ点火して湯が出る構造だった。ところが、判決によると、点火不良への応急措置として安全装置を作動させずに点火する「短絡」という改造が横行。一酸化炭素中毒による死傷事故が各地で相次いだ。判決は「欠陥」とまでは言わなかったが、簡単に改造できた点で製品にも問題があったと認定した。

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 そのうえで、小林元社長らが05年の死傷事故の発生を事前に予想(予見)できたか▽死傷者が出る結果を避ける対策を取ることができたか、を検討。元社長らは、それ以前にあった同種の死亡事故について報告を受けており、改造された機種がほかにも残っている可能性があることを認識できた▽点検・回収も可能だったのに、こうした抜本的な対策を怠ったことが今回の事故を招いた、と結論づけた。

 弁護側は「パロマ系修理業者に、改造しないよう指導していた。一部のガス会社とは対策も練っていた」として無罪を主張。しか

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