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全日空が運賃談合で罰金61億円、米司法省と司法取引

奥山 俊宏

 全日空が航空貨物や旅客の運賃の一部について競争を排除し、価格を固定するための談合をしていたとする罪状が1日、米司法省反トラスト局から米連邦ワシントンDC地裁に提出された。全日空は有罪を認め、刑事罰として7300万ドル(61億円)を支払う司法取引で米司法省と合意している。

  ▽筆者:奥山俊宏

  ▽関連資料:   米司法省のニュースリリースへのリンク

  ▽関連資料:ワシントンDC地裁に2010年11月1日に提出された全日空の罪状(AJ購読者)

  ▽関連資料:カリフォルニア北部地裁に2009年8月5日に提出された旅客運賃集団訴訟の統合訴状(AJ購読者)

  ▽関連資料:ニューヨーク東部地裁に2007年2月8日に提出された貨物運賃集団訴訟の統合訴状(AJ購読者)


 地裁に提出された8ページの罪状によると、全日空と共犯者は、遅くとも2000年4月以降、少なくとも2006年2月14日までの間、日米間の航空貨物の料金の一部を談合で決め、競争を排除していた。また、少なくとも2004年4月1日までの間、米国で販売された旅客航空券の料金の一部を談合で決めていた。罪状には、司法省反トラスト局のスコット・ハモンド氏らの署名がある。

 全日空のニュースリリース(10月29日)と米司法省の発表(11月1日)によると、同社と同省は10月29日、司法取引で合意。全日空は有罪の答弁をした上で、刑事罰金(criminal fine)として7300万ドル(約61億円)を払う。全日空からは1日、刑事被告人としての権利を放棄するとの書面が同地裁に提出された。

 米司法省によると、航空運賃カルテルをめぐる一連の捜査ではこれまでに、19の航空会社と14人の役員が価格固定の罪状で訴追され、16億ドル(1300億円以上)の罰金が得られ、4人が実刑となったという。2009年4月9日には日本貨物航空(NCA)が4500万ドル、2008年4月16日には日本航空インターナショナルが1億1千万

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筆者

奥山 俊宏

奥山 俊宏(おくやま・としひろ) 

 1966年、岡山県生まれ。1989年、東京大学工学部卒、朝日新聞入社。水戸支局、福島支局、東京社会部、大阪社会部、特別報道部などで記者。2013年から朝日新聞編集委員。2022年から上智大学教授(文学部新聞学科)。『法と経済のジャーナル Asahi Judiciary』の編集も担当。近刊の著書に『内部告発のケーススタディから読み解く組織の現実 改正公益通報者保護法で何が変わるのか』(朝日新聞出版、2022年4月)。
 著書『秘密解除 ロッキード事件  田中角栄はなぜアメリカに嫌われたのか』(岩波書店、2016年7月)で第21回司馬遼太郎賞(2017年度)を受賞。同書に加え、福島第一原発事故やパナマ文書の報道も含め、日本記者クラブ賞(2018年度)を受賞。 「後世に引き継ぐべき著名・重要な訴訟記録が多数廃棄されていた実態とその是正の必要性を明らかにした一連の報道」でPEPジャーナリズム大賞2021特別賞を受賞。
 そのほかの著書として『パラダイス文書 連鎖する内部告発、パナマ文書を経て「調査報道」がいま暴く』(朝日新聞出版、2017年11月)、『ルポ 東京電力 原発危機1カ月』(朝日新書、2011年6月)、『内部告発の力 公益通報者保護法は何を守るのか』(現代人文社、2004年4月)がある。共著に『バブル経済事件の深層』(岩波新書、2019年4月)、『現代アメリカ政治とメディア』(東洋経済新報社、2019年4月)、 『検証 東電テレビ会議』(朝日新聞出版、2012年12月)、『ルポ 内部告発 なぜ組織は間違うのか』(同、2008年9月)、『偽装請負』(朝日新書、2007年5月)など。
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※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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