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「すごいカネを持ってきた」「返す役を海部にさせた」三木元首相が秘書に明かした政治とカネ

奥山 俊宏

 自民党幹事長として石橋湛山政権、岸信介政権、佐藤栄作政権の発足を支え、みずからも外相や首相を歴任した故・三木武夫氏が生前、「とにかくみんなすごい金をおれのところに持ってきたよ」と長年の秘書に語っていた。少数派閥の領袖として自民党総裁選びで三木氏がキャスティングボートを握る立場となることがあり、田中角栄氏ら有力政治家の側から三木氏のもとに「はした金」ではないカネが持ち込まれた、という。「返す役を海部にさせたから海部もいい勉強になったはずだがな」。のちに首相となる側近の海部俊樹氏に指示して田中氏側にカネを返した、とも三木氏は明かしている。明治大学政治経済学部の竹内桂助教がこれらを記録した秘書の日記やメモを分析して744ページの書籍にまとめ、11月14日、吉田書店から『三木武夫秘書備忘録』と題して出版した。

1964年の総裁選

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 三木氏 「田中はこんな大きな段ボール箱に入れて金を持って来た」

 岩野氏 「先生は金で動かれる政治家でないことを田中も佐藤も分からなかったんですかね」

 三木氏 「政治に金がかかるから大きな金を積めば誰でも変わると思ったんだろう」

 三木氏の秘書を長年務め

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筆者

奥山 俊宏

奥山 俊宏(おくやま・としひろ) 

 朝日新聞編集委員。
 1966年、岡山県生まれ。1989年、東京大学工学部卒、朝日新聞入社。水戸支局、福島支局、東京社会部、大阪社会部、特別報道部などで記者。『法と経済のジャーナル Asahi Judiciary』の編集も担当。
 著書『秘密解除 ロッキード事件  田中角栄はなぜアメリカに嫌われたのか』(岩波書店、2016年7月)で第21回司馬遼太郎賞(2017年度)を受賞。同書に加え、福島第一原発事故やパナマ文書の報道も含め、日本記者クラブ賞(2018年度)を受賞。 「後世に引き継ぐべき著名・重要な訴訟記録が多数廃棄されていた実態とその是正の必要性を明らかにした一連の報道」でPEPジャーナリズム大賞2021特別賞を受賞。 近刊の共著書に『バブル経済事件の深層』(岩波新書、2019年4月)。
 そのほかの著書として『パラダイス文書 連鎖する内部告発、パナマ文書を経て「調査報道」がいま暴く』(朝日新聞出版、2017年11月)、『ルポ 東京電力 原発危機1カ月』(朝日新書、2011年6月)、『内部告発の力 公益通報者保護法は何を守るのか』(現代人文社、2004年4月)がある。共著に 『現代アメリカ政治とメディア』(東洋経済新報社、2019年4月)、 『検証 東電テレビ会議』(朝日新聞出版、2012年12月)、『ルポ 内部告発 なぜ組織は間違うのか』(同、2008年9月)、『偽装請負』(朝日新書、2007年5月)など。
 ツイッターはhttps://twitter.com/okuyamatoshi
 ご連絡は okuyama-t@protonmail.comに。メールの内容を暗号化する場合はPGPで。パブリックキーのIDは7D2BAD43550EAD96

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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