2010年06月25日
興行ビジネスとしての大相撲は、現在の法体系が何もなかった時代から、江戸を拠点に活動する、最大規模の相撲興行「協同組合」であった。力士や相撲部屋(親方)は大名や豪商の資金援助を受け、親方の個人資産でまかなう相撲部屋ごとやその合同で行っていた巡業では、地域の利益代表(大名から任侠筋まで)からの支援の見返りとして収益を配分していた。そして親方たちが各相撲部屋を率いて江戸に集まった協同組合である「相撲会所」が、江戸幕府から都度許諾を得て興行を行っていた。この形での実質的な運営を21世紀の現代まで続けていて、それが最も合理的な方法だから続けていると、現代の財団法人運営の法制度と照らして批判の対象となっている、というのが興行上の問題の本質である。
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