松瀬学
2011年08月17日
受賞が決まった2日、女子7人制ラグビーの新チームの発足が発表された。横浜市の病院などを運営する医療法人柏堤会が立ち上げた『戸塚共立メディカルセブンズクラブ(TKM7)』である。ゼネラルマネジャー(GM)兼監督に元慶大監督の上田昭夫氏、ヘッドコーチに元東芝監督の花岡伸明氏を招請した。選手を系列の病院で職員として採用し、医療事務などに従事しながらラグビー活動にあたらせることになる。
「“なでしこジャパン”に近付くためには、まだ環境が違いすぎる」と上田GMはいう。「まだチームが少なくて、大会もほとんどない。まず試合がなくてはダメでしょ。そしてコーチング。本格的にラグビーができるからだ作りから始めたい」。日本ラグビー協会と連携し、チームを女子7人制日本代表の強化拠点としたい意向も示した。
新チームのターゲットを、7人制日本代表選手の育成強化におく。まずは実施が決まった2016年リオデジャネイロ五輪の出場を目指す。つまりは「アジアナンバーワン」。
女子サッカーと比べると、女子ラグビーの土壌は脆くて弱い。国内の登録数はサッカーが約3万7千人、ラグビーは1千人ぽっち。素材発掘のため、2003年からユースのセレクションを始めたけれど、まだ競技人口も練習環境も心もとないのである。
それでも五輪競技採用のおかげで、日本協会も強化に本腰を入れ出した。昨年から他競技からの転向者を探すため、「トライアウト」を重ねている。代表クラスの強化練習もぽつぽつとやり始めた。
昨年、神戸製鋼のクラブ『SCIX』に女子チームが加わり、ユニークな企業支援型クラブ『Rugirl(ラガール)7』も発足した。ことし春、高校にも女子ラグビー部が誕生した。少しずつ、環境は改善されている。
やはり一番の問題は
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