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世界選手権プレビュー 羽生結弦の可能性(下)

対等なライバルの登場と休息を!

青嶋ひろの フリーライター

 羽生結弦が勝っても負けても、新しいシーズンはまた、否応なくやってくる。

 どんな形で今シーズンが幕を閉じたとしても、来シーズンはこうなってほしいな、という願い。それをいくつかあげてみたい。

 ひとつは、早く羽生結弦と対等に渡り合えるライバルに出てきてほしい、ということ。

 今シーズンの全日本選手権を見ればわかるだろう。得点の差に表れているほど、今の日本の男子シングルは、羽生独り勝ちではない。

2位の宇野昌磨と3位の小塚崇彦拡大2014年の全日本選手権で、2位の宇野昌磨(中)と3位の小塚崇彦(左)と
 上はベテランの小塚崇彦、無良崇人、村上大介。虎視眈々と雄飛を狙っている羽生の同級生、田中刑事、日野龍樹。

 そして今シーズンのジュニアシーンを席巻した宇野昌磨、山本草太。

 「僕ら全員で、結弦を追い詰めなくちゃいけないんです」

 先日、ある選手は鋭いまなざしで、そう言い放ってくれた。

 孤独なチャンピオンを、戦いを楽しむチャンピオンへ。それができるのは、それをすべきなのは、やはり日本のチームメイトたちだ。

 もちろん追い詰めて、追い越して、ピョンチャン五輪代表は羽生を含めて誰になるのか皆目見当がつかない……そんな状況を、ぜひ彼らに作り上げてほしい。

 特に小塚崇彦、無良崇人にとっては、来シーズン以降の展開のためにも、この世界選手権は大事な一戦になる。

「4回転時代」はこのままでいいのか

 ふたつめ。ジャッジングを含め、男子フィギュアスケートの流れそのもののへの願いがひとつある。

 それは、4回転時代もそろそろこのへんで、勢いが止まらないだろうか、ということ。

 4回転をフリーで2回、3回、多種類……選手たちがジャンプのレベルを年々上げていくのは、素晴らしいことだ。スポーツとしての男子フィギュアスケートは、バンクーバー五輪以降、どんどん進化を続けている。

 しかし

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筆者

青嶋ひろの

青嶋ひろの(あおしま・ひろの) フリーライター

静岡県浜松市生まれ。2002年よりフィギュアスケートを取材。日本のトップ選手へのインタビュー集『フィギュアスケート日本女子 ファンブック』『フィギュアスケート日本男子 ファンブック Cutting Edge』を毎年刊行。著書に、『最強男子。 高橋大輔・織田信成・小塚崇彦 バンクーバー五輪フィギュアスケート男子日本代表リポート』(朝日新聞出版)、『浅田真央物語』『羽生結弦物語』(ともに角川つばさ文庫)、『フィギュアスケート男子3 最強日本、若き獅子たちの台頭 宇野昌磨・山本草太・田中刑事・日野龍樹・本田太一」(カドカワ・ミニッツブック、電子書店で配信)など。最新刊は、『百獣繚乱―フィギュアスケート日本男子―ソチからピョンチャンへ』(2015年12月16日発売、KADOKAWA)。

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