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深刻な薬物汚染をラグビー界はどう払しょくするのか

ウイルス感染拡大のなか、別の非常事態に直面

増島みどり スポーツライター

「ワンチーム」が流行語大賞の一方で、フェアプレー精神は深刻な危機に直面

 W杯日本大会を控えていた昨年6月、TLの名門、トヨタ自動車の2選手、樺島亮太とイエーツ・スティーブン(ニュージーランド出身)がわずか1週の間に逮捕され、ラグビー界には衝撃が走った。この時、日本ラグビー協会の岡村正会長(当時)が発表したコメントは「同じチームから2人目の逮捕者が出たことは、日本ラグビーの根幹を揺るがす大変な事態」というもので、太田チェアマンが発表したのも全く同じ内容だった。

 様々な対策が実施されたうえで今年1月12日のTL開幕を迎えたはずだったが、舌の根も乾かぬうちに、同じく薬物の違法行為で逮捕者が出るとは恥ずべき事態だ。他競技で、もしこんな事件が続けば、「ラグビーの根幹を揺るがす」どころか、競技の存続にさえ関わるだろう。

 日本で初めて行われたラグビーW杯では「ワンチーム」と、海外出身選手も日本代表として団結するダイバーシティーの好例として注目が集まった。熱狂の陰で、コカイン問題はかき消されてしまったのだろうか。太田チェアマン、関係者は「対策はしっかり取った」という。

 TL、日本ラグビー協会は熱狂のW杯を終えた昨年11月には

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筆者

増島みどり

増島みどり(ますじま・みどり) スポーツライター

1961年生まれ。学習院大卒。84年、日刊スポーツ新聞に入社、アマチュアスポーツ、プロ野球・巨人、サッカーなどを担当し、97年からフリー。88年のソウルを皮切りに夏季、冬季の五輪やサッカーW杯、各競技の世界選手権を現地で取材。98年W杯フランス大会に出場した代表選手のインタビューをまとめた『6月の軌跡』(ミズノスポーツライター賞)、中田英寿のドキュメント『In his Times』、近著の『ゆだねて束ねる――ザッケローニの仕事』など著書多数。

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