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【4】在日社会の「生きづらさ」

まずは「隣にいる他者」への想像力を

中垣内麻衣子 ライター

韓国籍に「泣く泣く」変更

 朝鮮籍だと海外に渡航するときに不便だという話はよく聞きます。安さんは、パスポートがないまま旅行したり、北朝鮮のパスポートをもらって旅行したりしていたようですが、それにも限界があったようです。

 「ある時、アイルランドにどうしても行きたくて、会社から休暇をもらうことにしたんです。旅行まではまだ2カ月くらいあったので、その間にビザが下りるだろうと思っていました。

 しかしIRA(アイルランド共和軍)が北朝鮮とつながっているという疑惑があるためか、北朝鮮のパスポートだとビザがおりなかったんですね。給与明細や職場の在籍証明など10通もの書類を用意して、難民でもIRAでもないということを証明しようとしました。でも、北朝鮮のパスポートを持っている以上、アイルランドは私を入国させるわけにはいかなかったようです。同じ書類を提出したところ、イギリスではすんなりビザがおりたのですが……」

 北朝鮮のパスポートでは、憧れのアイルランドにどうしても入国できないと悟った安さんは長い逡巡の末、やむなく韓国籍に変更

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筆者

中垣内麻衣子

中垣内麻衣子(なかごうち・まいこ) ライター

1989年千葉県生まれ。一橋大学社会学部卒業。現在は、扶桑社SPA!Web編集部に所属

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