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ススキノは「悪の根源」なのか~北海道Go To停止の影響は甚大だ

Go To停止が札幌市や北海道の各種産業に与えている影響と課題について

古本尚樹 防災・危機管理アドバイザー

ススキノは悪の根源なのか

 ハローワークでは、失業給付金の日数の増加(延長)を基本的には行うことになっている(国会で成立。給付延長は基本60日)。だから失業中で給付を受けている者にとってはありがたいことだが、いかんせんこの経済不況の状態では、就職活動期間も伸びるし、仮に伸びて就職が決まればよいが、なかなか決まらない。

 特に中高年にとっては過酷である。特に感染拡大している地域、私が住んでいる札幌のハローワークは対応に追われているようだ。

 新型コロナ禍では、感染防止と経済活動との「天秤」をどうあやつるのかが大きな課題になっている。いわゆるGo To を実施したら感染が拡大してGo To を停止する、その結果として企業倒産や雇用喪失が増大する、そうしたことの繰り返しなのだろう。

 各種協力金等を飲食店等に出しても、さすがにこれでは持ちこたえられないと感じている事業者は多いはずだ。そうなると協力金をもらうより、また仮に罰則が付託されたとしても、「生き残るため」にはペナルティが課されても営業せざるを得ない場合が多くなるだろう。

 そうなれば結果としてまた感染拡大を招くことになりかねない。つまり、現状の繰り返しではもはや我慢の限界だし、多くの事業者が耐えきれないのである。

拡大札幌・ススキノ地区に近い狸小路商店街。夕方も閑散としていた。コロナ禍以前はインバウンドなどでにぎわっていた=2020年11月26日、札幌市中央区

 一連の報道で、札幌では歓楽街のススキノが注目されている。コロナ分科会の発表でも、大阪等の歓楽街で人出が減少したことにあわせて感染者数も減少したという対比が示されている。人の流れを止めることで感染を抑止できることを示唆している。

 実際に普段、ススキノは人が多く、感染拡大の原因として確かに思い当たる部分はあるが、ススキノ以外にもそれぞれの地域に根付いた歓楽街は多数ある。他の都市部でも同様だ。「悪」の根源が全てススキノに集約されているかのような指摘には疑問がある。

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筆者

古本尚樹

古本尚樹(ふるもと・なおき) 防災・危機管理アドバイザー

1968年生まれ。札幌市在住。  札幌光星高等学校普通科卒業、北海道大学教育学部教育学科教育計画専攻卒業、北海道大学大学院教育学研究科教育福祉専攻修士課程修了、北海道大学大学院医学研究科社会医学専攻地域家庭医療学講座プライマリ・ケア医学分野(医療システム学)博士課程修了 博士【医学】、東京大学大学院医学系研究科外科学専攻救急医学分野医学博士課程中退(以上、学歴)  浜松医科大学医学部医学科地域医療学講座特任助教、東京大学医学部附属病院救急部特任研究員、公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター研究部主任研究員、熊本大学大学院自然科学研究科附属減災型社会システム実践研究教育センター特任准教授、公益財団法人地震予知総合研究振興会東濃地震科学研究所主任研究員を経て、現在は防災・危機管理アドバイザー。専門分野は新型コロナウィルス対策(特に住民・自治体・企業対策、また企業の従業員健康や雇用への対策、企業業務継続計画[BCP]、経済との関係等)、企業危機管理、災害医療、自然災害における防災対策・被災者の健康問題等。銀行や自治体等の人材育成にも携わっている。西日本放送(香川県)と信越放送(長野県)でラジオコメンテイター。ホームページはhttps://naokino.jimdofree.com/

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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