朝日新聞 関西スクエア 中之島クロストーク
2016年07月05日
政治学者の白井聡さんがホスト役を務める対談・対論イベント「第8回 関西スクエア 中之島クロストーク」(朝日新聞社主催)が6月11日、大阪市北区の中之島フェスティバルタワーであった。ゲストに元大手証券チーフエコノミストの水野和夫さんを迎え、行き詰まりつつあるように映る資本主義について語り合った。
白井さんはまず、参院選を前にアベノミクスの是非について問うた。
白井さんは、自らも水野さんも読んでいるという話題の書『時間かせぎの資本主義』(ヴォルフガング・シュトレーク著)の内容に触れながら、「需要を拡大するため個人に借金をさせてきたが、そのどん詰まりがリーマン・ショック。不良債権化した個人の借金が国家の借金に付け替えられた」と、ここ数十年の世界経済を概観した。
これを受けて水野さんは「70年代に入り、(米国が金とドルの交換を停止した)ニクソン・ショックや、ベトナム戦争で政治と経済の秩序がおかしくなった。それを打破するための金融自由化やグローバル化だったが、先進国は成長率が上がらず、新興国の代表の中国も過剰生産に陥った」「サハラ砂漠より南では生死のぎりぎりのラインで生活する4億人がいる。ここ30年で、資本主義は70億人すべてを豊かにする仕組みではないことがわかった。ただ、代替案がない」と話した。
また水野さんは国内政治について、「政府が
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