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「中道」の日本維新の会と国民民主党が令和の政治で目指すもの~2022年展望

浅田均・日本維新の会参院議員×岸本周平・国民民主党衆院議員対談

吉田貴文 論座編集部

コロナ禍が選挙・政治に与えた影響

――夏まではコロナの感染者が増える一方で、菅政権への逆風は強く、自民支持層の間にも失望感が広がっていました。野党にすれば、自分たちに有利な風が吹くのではないかと思っても不思議じゃない状況でした。ところが、菅さんから岸田さんへの政権交代に合わせるかのように、ワクチンの効果もあってコロナ感染者が劇的に減り、野党への風は吹きませんでした。

岸本 コロナの感染者が激減し、コロナが争点にならなくなったのは、岸田首相には幸運でした。菅首相がもう少し粘っていたら、菅さんでも自民党は勝てたかもしれません。

浅田 菅首相が苦しい時期に毎日でも記者会見をやり、国民にアピールを続けていれば、情勢は大きく違っていたと思いますけどね。

――大阪では吉村知事が頻繁に会見をして、府のコロナ対策などを伝え、批判もありましたが、全体としては支持を得てきました。

浅田 コロナがなければ、知事や市長がここまで前面に出ることもなかったでしょう。緊急事態宣言の現場の責任者は知事ですから、そこでどう動くか、世論の評価の対象になる。さらに首相とも比べられる。知事や首長がいろいろ発言し、メディアで扱われる機会が増えたので、首長という存在の格が上がった面はあったと思います。

――二大政党だけでなく、首長や地方政党にも期待を寄せるという風に、有権者の意識が変わったのでしょうか。

浅田 手前味噌になりますが、維新は「大阪でこういう新しいことをやります」と公約したことを、実現してきました。例えば、中学校給食を、以前の大阪市長はやると公約してたけどできなかった。維新は行革を進め、財源を捻出して実現、さらに無償化するというところまでやった。選挙で1票入れるとここまで変わるという実感を、住民の方にもっていただいていた。その積み重ねが、国政選挙においても大阪で大勝するという結果につながったと思います。

政策が合致すれば政党の枠を超えた連携も

――提案型野党への期待を感じたということでしたが、今後の党の方針はどうなりますか。

岸本 衆院選後の役員会で決めたのは、今後、我が党は政策実現を最大の目標にしようということです。ただ、衆議院で11議席しかない現状からすると、政策実現のためには、どこかと組まなくてはいけない。法案を出す20人の賛同者が必要ですから。われわれは、自民であろうと維新であろうと立憲であろうと、政策が合致するのであれば、どことでも組む構えです。

 ただ、これまでのところ、維新とは政策が割と似ているので、一緒に法案を出させていただいた経験は多いです。予算案は50人以上の賛成がないと出せないですが、維新と協力すれば50議席を超えるので、これも可能になります。

 自民にも、古川元久国対委員長から自民党の高木毅国対委員長に連携を申し入れています。今のところ、断られていますが、方向が合えば、自民と法案を一緒に出すこともあると思います。立憲に対しても同様です。

拡大岸本周平さん=2021年12月13日、衆院第二議員会館

浅田 立法事実について同じ認識があり、同じような立法ができるのなら、できるだけ国民と組んで、国政に提案をしていきたいと思います。今、痛感しているのは「数の力」です。衆院選前は予算委員会の質問時間がせいぜい30、40分でしたが、41議席のおかげで2時間38分になりました。これだけあると、維新の主張を予算委員会という場を通じて全国にアピールできる。少数野党であるがゆえになかなか取り上げられなかったことを、国政の課題にしていけると期待しています。

外交・安保、マクロ経済……「大きな政治」の議論を

――新型コロナ感染症への対応はもとより、日本は内政、外政ともに様々な課題が山積しています。どの課題にまずは取り組む考えですか。

岸本 国民としては、いわゆる「大きな政治」をやりたいですね。

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筆者

吉田貴文

吉田貴文(よしだ・たかふみ) 論座編集部

1962年生まれ。86年、朝日新聞社に入社。政治部で首相官邸、自民党、外務省、防衛庁(現防衛省)、環境庁(現環境省)などを担当。世論調査部、オピニオン編集部などを経て、2018年から20年まで論座編集長。著書に『世論調査と政治ー数字はどこまで信用できるのか』、『平成史への証言ー政治はなぜ劣化したのか』(田中秀征・元経企庁長官インタビュー)、共著に『政治を考えたいあなたへの80問ー3000人世論調査から』など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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