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レベル7-深刻さを見極める

高橋真理子

高橋真理子 ジャーナリスト、元朝日新聞科学コーディネーター

福島第1原発事故は、チェルノブイリ並みに深刻である。ただし、放出された放射能量は、いまのところチェルノブイリの10分の1程度。原子炉の中にはまだ多量の放射能がとどめられている。そこから再び放射能が噴出することがもっとも恐れられる事態だが、その可能性は現段階では低いと思われる。

 原子炉の温度や圧力が監視でき、それを見ながら原子炉への注水が続けられているからだ。懸念される水素爆発への対策として、1号機の格納容器に窒素を注入する作業が続く。2、3号機は具体的な計画はないが、窒素注入の準備は進めている。米原子力規制委員会が一時、水がすべてなくなっていると見た4号機の核燃料プールは、

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