医学研究には時間がかかる、だから接触を減らさなくてどうする
2020年12月30日
私たちは、もう少し数学に強くならなければならない。新型コロナウイルスとの闘いが年を越そうという今、そう思う。
新型コロナウイルス感染症をめぐっては、世界中で臨床の医師が患者と向きあい、基礎医学の研究者が感染や免疫のしくみを探って、予防法や治療法を見つけようとしている。その結果、ワクチン開発は常識外のスピードで進み、すでに海外では接種が始まった。ただそれでも、数カ月以内にコロナ禍を封じ込められるとは到底思えない。
残る手だては、感染という現象を減らすことだ。虫が媒介する病気なら虫を退治すればよい。ところが新型コロナウイルスは人から人へ直接うつるから、人と人との接触機会を減らさなくてはならない。他人との間隔を空けるのも、その一つだ。それを個人の心がけにとどめず集団の次元で実現するにはどうするか。道具となるのは試験管でもシャーレでもない。ただ一つ、数式があるのみ。だから、数学に強くならなければならないのだ。
最近は毎日、午後2時を回ると気が重くなる。3時が怖いのだ。
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