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革命的な新しいiPad、新生アップルの評価は来年

林信行 ITジャーナリスト

時価総額世界一で、今や1四半期に日本で年間に売れる携帯電話の総数に匹敵するiPhoneを販売するアップル社。半年前に他界したスティーブ・ジョブズが創業し、世界の頂点に導いたこの会社は、ものごとの本質で勝負をする会社だ。

 初代iPodは、もともとまったく飾り気のない音楽再生専用の製品として登場して、音楽プレイヤー市場を征し、iPhoneも3.5インチ、枠一杯まで広がった画面と、その下にただ1個だけ用意された「ホーム」ボタンという同じ形を守り続けて大成功を収めている。

 パソコン製品のMacは23四半期にわたって、パソコン市場の平均を上回るペースで売れ続け、ここ数年で利用者を急増させているが、このMacもアルミ板から本体を削りだすユニボディーという工法で、ここ数年は世代を超えて、まったく同じ形を踏襲し続けている。

 3月に発売された「新しいiPad」も、名前もただのiPadなら、製品の見た目も同じでテレビ、新聞、雑誌の人々は「これをどうやって新しいものとして報じたらいいのか」正直面食らったはずだ。しかし、実際に使ってみると、

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