公明・民進も知事との連携を模索、千代田区長選が大きなカギに
2017年01月16日
しかし都民やメディアからの小池フィーバーは止まることがなく、都政改革を実行しようとする小池知事に対する利権集団の都議会自民党、というイメージが定着した。あまりに単純化されすぎた感はあるが、まだしばらくこの構図は続きそうだ。現在のところ都議会自民党は多くの議席を占め、決定権を握る会派である。しかし、今年は都議会選挙の年であり、数の上でも大きな変化がありそうだ。
都議会選挙の年をむかえて、大きな変化が訪れつつある。小池知事にとってのオール野党の枠が崩れつつあり、今の段階でも議会が小池準与党と小池野党で真っ二つになりそうな状況だ。
昨年末に、都議会自民党から都議3人が離脱届けを高木幹事長に提出した。自民党の党籍を抜くことなく、新たな会派の設立をするとみられている。問題はこれが3人でとどまるかどうか、だ。すでに都議会自民党を離脱しようとしている議員は10名を超すという見通しもある。2月、3月と都議会選挙が迫ると、離脱議員はさらに増える可能性がある。注目したいのは各議員の後援団体の会員の声だ。彼らの中には、支援している議員が「利権保守」議員とみられるのではなく、小池知事と「改革」を進める方向に向かうことを望む人が少なくない。後援会の中から、方向転換を求める声が出ている。選挙を前にして、支援者の声は非常に重い。20名程度の議員が都議会自民党を離脱して、新会派「新風自民党」に合流してもおかしくない状態だ。
一つのポイントは2月投開票の千代田区長選だ。自民党は、元財務相の与謝野馨氏のおいで会社員の与謝野信氏を擁立する予定と報じられている。小池知事は現職の石川雅己氏を支援する意向を示している。どちらが勝利するかによって、都議会自民党からの離脱議員の数は変動するだろう。
国政においては、自民党と公明党は連立政権を形成しており、関係は強固なものになっている。しかし都議会においては、都議会自民党と都議会公明党の間に溝ができつつある。公明党において都議会の位置づけは高く、
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