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近藤駿介さんが国民に語るべきだった-民間事故調が明らかにした「最悪シナリオ」

高橋真理子 ジャーナリスト、元朝日新聞科学コーディネーター

福島原発事故独立検証委員会(民間事故調)が28日に発表した報告書は、近藤駿介・原子力委員会委員長が昨年3月25日に菅首相らに示した「最悪シナリオ」の説明資料を巻末に掲載した。22日に菅首相が執務室に近藤委員長、班目春樹・原子力安全委員長、原子力安全・保安院の寺坂信昭院長を招き、最悪シナリオの作成を要請、近藤さんが引き受けたのだという。そういう仕事をしていたのなら、近藤さんは記者会見して国民の質問に答えるべきだった。責任ある立場にいる原子力の専門家が表に出て誠実に説明していれば、政府や専門家に対する不信感があれほど高まることはなかったと思う。
日本記者クラブで28日に会見した福島原発事故独立検証委員会(民間事故調)の委員たち

 民間事故調は、元朝日新聞主筆の船橋洋一氏が呼びかけて結成されたもので、

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