総長候補者の識見をもっと知りたい
2014年12月06日
2014年11月27日、東京大学の次期総長選出に関する学内意向投票が行われ、五神真氏(大学院理学系研究科長兼理学部長、物理学教室教授)が、2015年4月から第30代総長(任期6年)に決まった。
東大現総長が主張していた学部秋入学に対して、私はあらゆる機会をとらえて一貫して反対して来た。ほとんど最終段階になってやっと撤回されたものの、そのために過去数年間にわたり大多数の教員が振り回され、貴重な時間を浪費させられた事実は極めて遺憾である。この騒動に象徴されるような理念なき制度「改革」のため、ほとんど達成感をともなわない疲労が、現在、東大のみならず日本のすべての大学の現場教員の間に蔓延している(さらに言えば、これは大学に限らないのかもしれない)。
五神氏は、そのような無駄を排し、可能な限り教育と研究という本来の職務に専念できるような環境づくりを目指してくれるものと確信している。さてこのような個人的な思い入れを述べるのはここまでとし、以下では京大総長選について述べた2014年07月16日の「総長選の大学の学長は学内選挙で選ぶのが良いのか」を、今回の東大総長選に照らして再考してみたい。
まず、
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