ジャーナリスト の検索結果

[書評]『花殺し月の殺人』

デイヴィッド・グラン著　倉田真木訳

発掘されたアメリカの黒歴史から　すぐれた小説を読むと、「事実は小説より奇なり」なんていう陳腐なフレーズに反論したくなるのだが、今から90年以 … ［続きを読む］

パナマ文書に無登録のＦＸ取引業者　法人を隠れみのに違法行為

　英領バージン諸島など租税回避地（タックスヘイブン）に法人を設立したり維持したりするのを主な業務としていた中米パナマの法律事務所「モサック・ … ［続きを読む］

新潟遭難事故、親子の命を助けられない日本のＴＶ

反知性を進めた芸能人コメンテーターの罪

　前回の記事「新潟親子遭難死は救えた命かもしれない――矛盾点を検証した結果見えた捜索の問題点」に引き続き、新潟県の渋谷甲哉さん(37)と長男 … ［続きを読む］

是枝裕和『万引き家族』がカンヌで受賞した理由

有力メディアでのネガティブな意見も、圧倒的な好評の前に駆逐された

　カンヌ映画祭は、星の数ほどある世界の映画祭の中で、世界最高峰の存在だ。世界三大映画祭の中でも、その規模やメディアの関心、集まる作品の質など … ［続きを読む］

［86］岸井さん/是枝さん/イスラエル大使…

岸井成格さんは信じられる人だった5月15日(火)　午前10時から「報道特集」の定例会議。その後、某出版社からの新書の構成案を急いでつくる。や … ［続きを読む］

[書評]『評伝　島成郎』

佐藤幹夫著

繰り返される志　島成郎。1931年、東京生まれ。今は昔、60年安保闘争のヒーローだ。1950年に東京大学教養学部に入学、日本共産党に入党する … ［続きを読む］

強固な「企業戦士信仰」は捨てて

「自分はどうしたいのか」考えよう

　このところ「働き方」をめぐる議論が、注目を集めているらしい。「働き方改革」という言葉も耳にするようになった。私個人としては、「働き方」にせ … ［続きを読む］

[書評]『私はすでに死んでいる』

アニル・アナンサスワーミー著　藤井留美訳

脚を失くして狂喜する患者　これはショッキングな本である。全部で8章から成り立っており、その最初に出てくるのがコタール症候群の患者の話である。 … ［続きを読む］

トランプ時代の医療報道を語り合う

米国の専門大会に725人が大集合　オバマケア、健康格差、研究不正などに強い関心

　トランプ時代の米国で記者たちは医療・健康をどう報じているのだろうか。　この4月、全米の医療・健康ジャーナリストが集まる大会「ヘルスジャーナ … ［続きを読む］

英公文書が伝える社会の変容(2)

チューリングも苦しんだ法律が変わった――英で同性愛行為の非犯罪化に50年

　英国で成人男性による同性愛行為が犯罪ではなくなったのは1967年。19世紀の文豪オスカー・ワイルドは刑法改正法第十一条に規定されていた男同 … ［続きを読む］

［6］ザ・ピーナッツ――長い下りの斜路

遠い国への旅　3枚目のシングル盤でカテリーナ・ヴァレンテの持ち歌「情熱の花」を歌ったことが縁で、渡辺プロは1963年に、カテリーナを招聘、ピ … ［続きを読む］

［83］軍事境界線を無化しようとするかのような

4月24日(火)　午前中「報道特集」の定例会議。やれやれ。途中退席。午後2時からテレビ朝日の社長の定例会見。テレ朝は財務事務次官のセクハラ問 … ［続きを読む］

国民投票に最低投票率は必要ですか？

リベラルの皆さん、安倍政権の失速で改憲論が鎮まった今こそ、再考して欲しいのです

　国の独立、指導者の信任、禁酒、同性婚……。世界では様々なイッシューで国民投票が実施されてきました。その数、25 … ［続きを読む］

安倍政権が断念した一気呵成の「放送改革」

残る、民放番組が『ニュース女子』化する危険　放送業界は「対案」の提示を

民放業界に動揺が広がった 　3月15日、共同通信が配信した1本の記事が民放業界を震撼させていた。その記事は「政治的公平の条文撤廃／党派色強い … ［続きを読む］

福田次官から「セクハラされなかった」私の思い

「女性記者と取材のあり方」を議論すべき時

　この2週間、福田淳一財務事務次官は、次々と明るみに出る自身の「セクハラ疑惑」の件で、てんやわんやだったであろう。麻生太郎財務大臣と財務省の … ［続きを読む］

有働由美子はアナウンサー界の「不良」である

「女子アナ」イメージに抵抗する「ジャーナリスト宣言」

　有働由美子は面白い。NHK『あさイチ』で見せた姿もそうだが、なによりも生き方が面白い。そう感じる理由を、これからアナウンサーの歴史とも絡め … ［続きを読む］

[書評]『私の少女マンガ講義』

萩尾望都著

フロントランナーの視点で語られた歴史と技法が示唆的だ　いまや世界中の少女たちを魅了している日本の少女マンガだが、1970年代にその新時代を開 … ［続きを読む］

[4]若者の教育に情熱を燃やした友人の死

イラク戦争に関わった責任にこだわり続けたイラク人研究者

　友人の訃報（ふほう）が届いた。ファーリフ・アブドゥルジャッバール、享年72歳。レバノン在住のイラク人学者で、20年以上の付き合いになる。　 … ［続きを読む］

［79］史上最もおぞましい国会喚問劇

3月27日(火)　国民注視の中で、佐川宣寿・前財務省理財局長の国会での証人喚問が午前9時半から始まる。午前中が参議院、午後が衆議院。早めに局 … ［続きを読む］

ベルリン国際映画祭「公開レター」問題の教訓

東京国際映画祭でも「透明性」は確保されているのか

　極寒の2月のベルリンで、映画ファンの心を温める映画の祭典、第68回ベルリン映画祭(2018年2月15日～25日)が開かれたた。　最高賞の「 … ［続きを読む］

「放送改革」で読売グループと官邸が対決した日

放送法4条撤廃などを目論む政府と、日本テレビを筆頭に全面対立する民放

　放送法4条撤廃などを打ち出した政府の「放送改革の方針」。対応を協議するため集まった民放キー局幹部を前に、3月23日、大久保好男・日本テレビ … ［続きを読む］

［書評］『日報隠蔽』

布施祐仁三浦英之著

政権叩きを面白がるだけの自分を猛省　　　著者の一人、布施祐仁氏はフリーのジャーナリスト。2016年7月、国連PKO(平和維持活動)として自衛 … ［続きを読む］

マリーヌ・ルペンは極右の星になれるか

父親の追放や党名変更で刷新を図り、フランス大統領選敗北の失地回復を狙うが……

得票率100％で党首に３選　フランスの極右政党「国民戦線（ＦＮ）」は、このほど開いた党大会でマリーヌ・ルペン党首の3選を決めるとともに、 … ［続きを読む］

[42]日本で「ミー・トゥー」が低調なわけ

女性が真に活躍するには、女性の生きづらさを根本から解消していく政策こそが必要だ

　森友学園の文書改ざん問題などにかき消されたか、めっきり話題にのぼらなくなった安倍政権の「女性が輝く」政策。そんな中で3月の国政女性デー前後 … ［続きを読む］

脱原発は可能か？ ゼロ法案のほんとうの狙い

法施行後５年で全原発廃炉。緊急時の再稼働も禁止。国民運動で世論の政策化はできるか

　立憲民主党は3月9日、すべての原発の速やかな停止、廃止などをうたった「原発ゼロ基本法案（原発廃止・エネルギー転換を実現するための改革基本法 … ［続きを読む］

「福島の農産物は買わない」が県外では今も2割

東大調査　福島県外では米の全量全袋検査や結果の認知率が低い

　食材で積極的に福島県産は避けている人が県外では20％いることが、関谷直也・東大特任准教授（災害情報学）の調査でわかった。東京電力福島第一原 … ［続きを読む］

フランス政界の＃ＭｅＴｏｏ、マクロンの見解

“看板閣僚”のセクハラ問題をめぐる週刊誌報道を「行き過ぎだ」と批判

懇親会で待ち受けていたものは　エマニュエル・マクロン仏大統領が、閣僚２人のセクハラ問題に関する週刊誌報道を「共和国に対する嫌疑」と指摘、行き … ［続きを読む］

カンヌ「監督週間」50年、その裏側を聞く

ワイントロップ・ディレクター「カンヌができないことを補っている」

　「革命」の嵐が吹き荒れた1968年、フランソワ・トリュフォーやジャン=リュック・ゴダールら血気盛んな監督たちは、カンヌ映画祭を実力行使で中 … ［続きを読む］

奇妙な日本人の憲法観

道徳律と憲法を混同。生き方の問題になった９条。憲法改正で何が語られるべきか

憲法は誰を縛るのか 　憲法とは、権力を縛るためのものである。憲法改正や憲法解釈をめぐる論争では、リベラルや憲法学者から必ずといって … ［続きを読む］

私が見た政治家・野中広務の神髄

孤高のケンカ師政治家が弱者救済、平和追求、差別解消の政治を求めるようになったわけ

「巨星落つ」の感慨　１月26日、野中広務さんが亡くなった。享年92歳。大往生といっていい。　最後に会ったのは一昨年の12月。私が司会者をつと … ［続きを読む］