記憶 の検索結果

デジタルデータが消えて行く

未来へ情報を継承するためのデジタルアーカイブの課題

　今この瞬間に、世界で飛び交うデジタル情報量は膨大だ。電子メール、LINEでのチャット、Twitterでのつぶやき、Facebookへの写真 … ［続きを読む］

アシモフの銀河帝国の興亡から

私は政治外交史の方法論を学んだ

　65歳で千葉大学法経学部を定年退職して以来13年間、現役時代に購入してあった伝記や日記、著作集、全集、古典的名著などを読み漁る日々を送って … ［続きを読む］

［書評］『出来事の残響――原爆文学と沖縄文学』

村上陽子著

破壊的な出来事からの呼びかけに応える　　原爆文学と沖縄文学。破壊的な出来事の記憶を背負って生み出されてきたこれらの文学は、時に称揚され、時に … ［続きを読む］

［書評］『オンライン・バカ』

マイケル・ハリス著　松浦俊輔訳

手遅れになる前に……　　急所を突いてくるイヤなタイトルだ。「バカ」とは自分のことだというのが一発でわかる（文中で … ［続きを読む］

子どもを救うには先生にもっとゆとりを

いじめや自殺を誰か一人の教員の責任に帰して「一件落着」とするな

　夏休みが明けて小中学校が再開される日に自殺者が増える傾向があるらしい。古き良き時代に、牧歌的な田舎で楽しい小中学校生活を過ごした私には全く … ［続きを読む］

［6］少年院での「読書療法」、細密描写再論など

　『絶歌』第二部において、関東医療少年院入所中のAの生活で語られているエピソードは二つだけだが、そのひとつが、「読書療法」の名目で差し入れさ … ［続きを読む］

公の歴史から消された過去を眺めると

もう一つの現代史が立ち上がってくる

　「歴史とは、ある意味でいえば、死者の声であって、われわれの歴史が豊富になっているのは、どういう死者がどれほどたくさんいたかにすぎないのです … ［続きを読む］

［5］精神鑑定のエンタメ小説化!?

　　Aは本書の第一部で、神戸少年鑑別所で彼の精神鑑定を行なった鑑定医(精神分析医)の一人を、「ワトソン」という仮名で呼びつつ、この40代後半 … ［続きを読む］

米ナッシュビルと英ロンドンの法科大学院で学んで

英米ロースクール比較アンダーソン・毛利・友常法律事務所上田 潤一　1. はじめに　私は、2011年の夏から2012年の夏までの1年間、米国テ … ［続きを読む］

前人未到の五輪3連覇、稀代の柔道家野村が引退

40までの現役で見せた苦闘、「心がボロボロになることはなかった」

　8月31日、大阪市内で行われた引退記者会見でひな壇の前に座った野村忠宏の表情は柔らかかった。わずか2日前の29日、勝負師として最後の試合（ … ［続きを読む］

［3］細密描写の冴え、自己物語化について

　『絶歌』にあって、Aの非凡な文章力・観察力・記憶力が最も顕著に表れるのは、前回引用したような、自意識過剰な自己分析的な記述にではなく、空間 … ［続きを読む］

反安保の「市街戦」が始まっている

軍国主義化、専制主義化の流れのなか、残された時間は

　衆院で強行採決された安保関連法案は、審議の場を参院に移した。共産党の小池晃氏が委員会に提出した防衛省の内部資料により、同省が新たな法制の成 … ［続きを読む］

再認識した「噴火」という言葉のあいまいさ

防災の日を前に、大湧谷の活動から記憶をたどる

　御嶽山、浅間山、雌阿寒岳……、南の方では桜島、阿蘇山、口永良部島……と各方面から噴 … ［続きを読む］

「アジア最後のフロンティア」ミャンマーの会社法、投資法、改正への最新動向

　軍政から民政へと体制が変わったミャンマーで日本を含む外国からの企業進出が相次いでいる。なお軍部の影響力が強いとはいえ、１１月には総選挙が予 … ［続きを読む］

テレビよ、お前も自発的隷従へと進むのか

政治の宣伝装置に成り果てる危惧

　戦後70年の節目の年。日本のジャーナリズムの位置を再確認し、その役割を問い直す作業が各所で行われているようにみえる。本誌の特集もそのうちの … ［続きを読む］

［書評］『死者との邂逅』

道家英穂著

西欧文学における愛と死　　第2次世界大戦が終結して70年の今年、あらためて「死」の問題が取り上げられた。　もちろん死は人間を初めとする生物に … ［続きを読む］

弁護士事務所の経営統合の当事者になってみて

M&Aの当事者となってみて　～AMTとBSMAの統合に関する雑感～アンダーソン・毛利・友常法律事務所弁護士　石原 坦新生AMTの誕生 … ［続きを読む］

五輪エンブレム問題、コピペ警察の横行を憂える

「真の創造性」と「他人のまね」は区別が難しい

　東京五輪のエンブレム盗用問題について、本欄で尾関章さんから名指しで出動要請（？）があった（『五輪｢盗用｣騒ぎで思う｢いい歌は似てくる｣心地 … ［続きを読む］

米バイテク企業が東大・京大に提供した機会とは？

大学の国際化に役立つアムジェンのプログラム

　米バイオテク企業のアムジェンが、日本の大学の国際化に一役買っている。アムジェン財団が支援する大学生の教育プログラムを通じて、世界中から集ま … ［続きを読む］

トニー賞受賞作『ファン・ホーム』の魅力とは

２．５次元ミュージカルが描くゲイの父娘の絆

　2015年度トニー賞(6月発表)は、日本では『王様と私』に主演した渡辺謙が主演男優賞を受賞するかどうかに注目が集まった(結果は受賞せず)。 … ［続きを読む］

日本に戦争博物館をつくろう

「継承」「不戦」という戦後70年安倍談話と広島・長崎平和宣言の共通項にこそ注目を

　8月14日、安倍首相戦後70年談話が発表され、様々な評価がなされている。総合的に見れば、先日の21世紀構想懇談会の報告書に沿った内容だった … ［続きを読む］

反知性主義を超えるために何をなすべきか（中）

日本の大学が抱える課題と可能性

反知性主義を生み出す日本の大学　日本の現状を見ると、ネット社会の言説では「知の技法」の理解が進まず、政治の面では「知の蓄積への尊重」が足りな … ［続きを読む］

歴史教育と数学教育に望むこと

覚える教育から考えさせる教育への転換を大学が先頭に立って進めよ

　戦後70年。戦争を体験した多くの日本人が戦争体験の苦しみと悔恨から大切なものとして重く受け止めていた民主主義や日本国憲法が、軽んじられる世 … ［続きを読む］

日航機で事故死した住銀元常務の娘に26年後の戸籍

　住友銀行でロンドン支店長や常務取締役を歴任した銀行員、湯川昭久さんは３０年前の１９８５年８月１２日、羽田発伊丹行きの日本航空１２３便ボーイ … ［続きを読む］

［4］老人力をもってしても忘却できなかった事件

＊体調不良のため、しばらく休載していましたが、改めて連載を復活します。　この数か月の間、1960年代の「前衛」の時代に関するものだけでなく、 … ［続きを読む］

大学の人文社会科学系のあり方への体験的注文

あまりに生ぬるい日本学術会議の姿勢

　文科省「国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しについて」（平成27年6月7日）に対し、日本学術会議は7月23日、「これからの大学のあり方 … ［続きを読む］

鶴見俊輔さん追悼――４９年後の別れ

異様にさえ思えた巨大な頭脳の働き

　私が鶴見俊輔さんに出会ったのは、私が20歳で鶴見さんが44歳のときだった。　飯田橋駅から数分のところにあった雑誌「思想の科学」の編集部で、 … ［続きを読む］

日経が英フィナンシャル・タイムズ買収で得たもの

大きく広がる知的空間、世界のＦＴ購読者という宝物

　日本経済新聞社と英教育出版大手ピアソンは7月23日、ピアソン傘下にあるフィナンシャル・タイムズ(FT)グループを日経が買収することで合意し … ［続きを読む］

［8］ネット動画と物真似好きな日本人

エグスプロージョンの「踊る授業シリーズ」、「それ全然わかんない」……

　いきなりで恐縮だが、本能寺の変は何年の出来事か覚えていらっしゃるだろうか？　　そう、1582年である。ではその時の織田信長側の軍勢は何人だ … ［続きを読む］

日経のＦＴ買収に見る〝勝負の分かれ目〟

大手紙にとってこの１年余が意味するもの

　日本の〝クオリティーペーパー〟と言われることがある日本経済新聞社が、世界のクオリティーペーパーである英フィナンシャル・タイムズ（ＦＴ）を買 … ［続きを読む］