食べ物 の検索結果

「高カカオチョコ問題」と偽情報拡散の心理

人は、信じたい情報を信じようとする

　米国では政権中枢が、偽情報に基づいて意思決定し、発信までしている。ロシア疑惑や人事を巡って（真偽不明の）情報の「投げつけ合い」の様相だ。と … ［続きを読む］

［書評］『不道徳な見えざる手』

ジョージ・Ａ・アカロフ　ロバート・J・シラー著　山形浩生訳

商品世界のアクセルとブレーキ　　村上春樹に「パン屋再襲撃」という短編がある（文春文庫）。猛烈に腹の減った「ぼく」は、妻といっしょに、10年前 … ［続きを読む］

国支援の「カカオで脳若返り」発表はどこが問題か

科学的根拠を軽んじる内閣府「大型研究プログラム」への違和感

　「高カカオチョコレートを継続的に食べると、大脳皮質の量を増加させ、学習機能を高める（脳の若返りの）可能性がある」。食品大手の明治が「内閣府 … ［続きを読む］

ＷＨＯ発表「加工肉に発がん性あり」をどう読むか

心配して食べない方が、ずっと健康に悪い

　「ＷＨＯは２年前、ハムやソーセージなどの加工肉を１日50グラム食べると、結腸や直腸のがんになるリスクを18％高める、と発表しました。その後 … ［続きを読む］

［書評］『フランス料理の歴史』

ジャン=ピエール・プーラン　エドモン・ネランク著　山内秀文訳

実にお得な読む美食　　　翻訳で400ページを超える大著。世界に冠たるフランス料理の歴史。通史として間然するところのない文献であり、｢料理名に … ［続きを読む］

食物アレルギー予防のどんでん返し

「赤ちゃんの消化管は未熟だから食べさせるな」という仮説は間違いだった

　食物アレルギー予防の常識に、大きな地殻変動が起きている。きっかけは、英国の研究グループが2015年に発表した「赤ちゃんに早い時期からピーナ … ［続きを読む］

加計学園「半世紀ぶり獣医学部」の本当の意味

世界レベルから取り残される日本の貧困な教育環境

　「忖度」という言葉を流行語にした加計学園問題は、前文科事務次官まで登場して週刊誌的な騒動が続いている。そんな騒ぎの中に、「なぜ、今、半世紀 … ［続きを読む］

ラジオ広告はしぶとく世の波に乗っている

インターネット広告の隆盛がラジオの必要性を後押し、同時配信のradikoが定着

　ラジオ。オールドメディアの象徴のように言われ、主たる収入源である広告市場規模をインターネット広告に逆転されてすでに13年が経過、両者の差は … ［続きを読む］

［1］長時間労働をしなければ食べていけない国

労働問題を自分の身の回りのことにいかに引き寄せて考えられるかがカギだ

　この連載は、2017年3月19日に東京・渋谷のLOFT9で行われた、最低賃金の引き上げなどを求めるグループ「エキタス」（AEQUITAS） … ［続きを読む］

TPPもトランプも「米国第一」

中国包囲網の幻想乗り越えてこそ

　「米国第一」を掲げて成立したドナルド・トランプ政権は、発足早々、かねて公約していたTPP（環太平洋経済連携協定）からの離脱を表明するととも … ［続きを読む］

［書評］『葉っぱのぐそをはじめよう』

伊沢正名著

「糞土師」によるマジメでエコなノグソ・ガイドブック　　　シリアへのミサイル攻撃の報道がなされた翌朝にこれを書いている。アメリカのトランプ大統 … ［続きを読む］

「トクホは大嘘」は本当か？

週刊誌の告発記事を冷静に見きわめる

　最近、「週刊新潮」が２週にわたって「トクホの大嘘」と題する特集記事を掲載した。計19ページにわたる大がかりな内容で、具体的な商品名を挙げ、 … ［続きを読む］

［書評］『アメリカ映画とキリスト教』

木谷佳楠著

人は映画のみにて生きるものではないが　　　おもしろい。本書は元々、同志社大学大学院神学研究科に提出された博士論文。だが、一般向けに大幅に改め … ［続きを読む］

パンから和菓子へ、教科書検定と「忖度」の危うさ

ベタな修正が「ニッポン・イデオロギー」に踏み込むまで

彼等は毎朝主人の食う麺麭〔パン〕の幾分に、砂糖をつけて食うのが例であるが、この日はちょうど砂糖壺が卓〔たく〕の上に置かれて匙〔さじ〕さえ添え … ［続きを読む］

［書評］『生命の内と外』

永田和宏著

広大な宇宙にも匹敵する人体　　『近代秀歌』『現代秀歌』(ともに岩波新書)で近現代の短歌を鮮やかに鑑賞した歌人が、「生命」をどう解説しているの … ［続きを読む］

ＷＥＬＱ不正を生んだネット技術の二面性

「先端」と「底辺」で苦悩する貧困クラウドワーカー

　医療情報サイト「WELQ」（ウェルク）をはじめとして、ＩＴ大手企業のDeNAが運営する多くの「まとめサイト」で、多数の不適切な内容が見つか … ［続きを読む］

温暖化対策、このままでは日本企業は世界の孤児に

動かぬ業界団体と経団連、1000社超す企業連合がけん引する欧米と落差

欧米企業との落差が際立つ　地球温暖化を防ぐ新しい国際ルール「パリ協定」が昨年11月に発効し、欧米の主要企業がなだれを打ってCO₂など温室効果 … ［続きを読む］

未来が過去に存在し、自然と共生する暮らしとは

コスタリカの先住民族の知恵

　コスタリカの首都サンホセから30分ぐらい北西に車を走らせると、国連決議によって設立された国連平和大学があるシウダー・コロンの街に着く。そこ … ［続きを読む］

見直される「遺伝子組み換え」食品表示

大量輸入・消費国である日本の「奇妙な状況」は解決できるのか

　遺伝子組み換え（ＧＭ）作物を使った食品の表示方法が現状でいいかどうか、４月から新たな議論が始まる。消費者庁が食品業界や消費者団体、有識者ら … ［続きを読む］

「食の安全」を五輪までに世界基準に引きあげたい

工程管理の導入が遅れる日本、消費者にも「基準値」の理解が求められる

　2020年の東京オリンピックを前にして、いまや世界基準ともいうべき禁煙社会の構築が議論されているが、その陰になって大きな話題にはなっていな … ［続きを読む］

放射線・放射能・放射性物質の理解は進んだのか

福島原発事故災害６年の節目に学校教育・社会教育のあり方を考える

　福島原発事故災害の受け止め方は人によって非常に大きな違いがある。まず、距離によって感じ方が全く異なる。例えば関西のような遠隔地、近隣地区、 … ［続きを読む］

村上春樹の新作で『君の名は。』を思い出した

何事もなかったかのように生き延びる「現状肯定」と「日本回帰」

村上春樹の本とは思えない　『騎士団長殺し』を読みながら、困った。あまりにもドラマがない。これまで村上春樹の小説は、謎の人物たちが時空を超えて … ［続きを読む］

「遺伝しうるゲノム編集」を容認

米国科学アカデミー、「能力強化」は議論継続

　2月14日、米国の有力な科学者団体「米国科学アカデミー」は、次世代にも「遺伝しうる」ゲノム編集を、条件付きで認める報告書をまとめた。遺伝病 … ［続きを読む］

[3]五木寛之氏と語る―乱世を生き抜く力と知恵

五木寛之VS島薗進VS鎌田東二

※これは、2016年10月29日に上智大学での講演（五木寛之「悲」の力～乱世を生きぬくために）に続く形で行われた、作家の五木寛之氏、上智大学 … ［続きを読む］

企業会計監査人の監督機関の国際フォーラムが東京に事務局

　公認会計士や監査法人を監督する各国の行政機関がつくる国際組織「監査監督機関国際フォーラム（ＩＦＩＡＲ＝イフィアール）」の事務局が今年４月上 … ［続きを読む］

ビタミン剤は体にいいことは何もない！

医学専門誌に掲載された「常習摂取への警告」

　水素水について、健康にいいことを示す信頼性が高い科学的なデータがないと国立健康・栄養研究所が発表し、健康を保持増進させる効果がないと国民生 … ［続きを読む］

「都民ファースト」とは程遠い豊洲移転延期

最重要事項は「築地問題」の解消

　昨年8月に就任した小池新都知事は同年11月に予定されていた築地市場の豊洲移転を延期し、「都民ファースト」の視点から、安全性の確保、費用の検 … ［続きを読む］

格差と復讐の物語を描く『ニンジャスレイヤー』

怒り、恨み、哀しみ……人間の根本的な感情を書く文学

デフォルメ化された格差社会で　「ツイッター翻訳小説『ニンジャスレイヤー』の挑戦――独特の言語世界と特異なメディア展開」で書いたように、コミカ … ［続きを読む］

目、耳、口を閉ざして行き詰まった英国のエリート

「国民の声をあるがままに聞く」―これが政治エスタブリッシュメントのキーワードだ

　昨年、英国は国民投票で「ブレグジット」(欧州連合=EU=からの離脱)を決定した。離脱派政治家たちは「英国を自分たちの手に取り戻そう」、「投 … ［続きを読む］

厳しい中国の新たな環境対策、対応遅れる日系企業

裏ワザに頼らず、正々堂々と環境対策に取り組むべきだ

　中国の環境汚染のひどさは世界的にも大きく報道されている。北京や上海など大都市での大気汚染は半端ではなく、日によっては隣のビルさえ靄がかかっ … ［続きを読む］