小説 の検索結果

なんちゃって日本料理レストランの氾濫

　日本食ブームといわれる。　海外にある日本食レストランは、実に5万5000店にも及ぶ。殊にここ数年、すごい勢いで増え続けている。ひと昔前の「 … ［続きを読む］

「傑作」という言葉さえ無力化する、前人未到の“脳内ラブストーリー”――黒沢清『リアル～完全なる首長竜の日～』（最終回） 　独占取材！――黒沢清監督、本作および自身の映画術を語る

　今回は『リアル～完全なる首長竜の日～』をめぐる黒沢清監督の談話を一挙掲載する。キャスティングや映画祭についての興味深い発言、さらには、 … ［続きを読む］

「一山百文」の歴史踏まえ 原発事故と東北を問い直す

寺島英弥（河北新報社編集委員）

　「東電との交渉には何度も立ち合ってきたが、自分を含め誰も、原子炉等規制法などは知らなかった」　記事の末尾のこの一文を、衝撃とともに読んだ。 … ［続きを読む］

「ポスト」「現代」の７０歳「成功性交」路線――したっていいんですよ、人間ですからね、でも

　５２年余り生きている。５０歳で転職する前に「この会社のお金でできることは全部やって辞めよう」と思い、人間ドッグを受けた。すると、眼圧が高い … ［続きを読む］

「傑作」という言葉さえ無力化する、前人未到の“脳内ラブストーリー”――黒沢清『リアル～完全なる首長竜の日～』（１）　　“世界のクロサワは今やアキラではなくキヨシである”　

　私は今、黒沢清監督の『リアル～完全なる首長竜の日～』を見て、そのあまりの素晴らしさに呆然自失している。が、なんとか気持を立て直し、まずは枕 … ［続きを読む］

映画以前のしろもので、何とも嫌な気分になった『図書館戦争』

　今年のゴールデンウィークの映画は、『アイアンマン３』を除くと、邦画が強かった。興行収入３０億円を超した『名探偵コナン　絶海の探偵』を始めと … ［続きを読む］

「水玉の女王」草間彌生の小説がもつ強烈なインパクト

　光り輝く幻影が、無限に連続する鏡張りの部屋のなか、天井と床の両方から伸びた光る男根のようなソフト・スカルプチャーの群れ。その彫刻の表面には … ［続きを読む］

不思議なぐらいイヤな感じがない朝ドラ『あまちゃん』

　『あまちゃん』なあ……。　『カーネーション』とはまた別の、入り込めないものがあるんだよなあ… … ［続きを読む］

ヘイトスピーチに抗する市民の政治（上）――デモの形を借りて人種差別を行う者たち

　「信念が薄れていくにつれ、みせかけの憎悪の対象を広げていった。労働者やユダヤ人やフランス人を罵倒するだけでなく、カトリックとローマ教会をも … ［続きを読む］

邪推・暴論――村上春樹新作の「多崎つくる」は３・１１の被災地や被災者そのものだ

　すでに書かれていることかもしれないが、そして暴論、邪推であることを承知の上でいえば、村上春樹の『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 … ［続きを読む］

ツイッターを取材に生かす「ネット記者」２年半の経過報告

神田大介（朝日新聞記者）

　朝日新聞が発行するメディア研究誌「Journalism」４月号の特集は「ソーシャルメディア報道の最前線」です。ＷＥＢＲＯＮＺＡではこの中か … ［続きを読む］

村上春樹氏の新作に、トラウマに向き合う初の積極性を見た

　村上春樹氏の３年ぶりとなる長編小説『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』（文芸春秋）は、深い喪失に見舞われた主人公が、トラウマを克服 … ［続きを読む］

何だか拍子抜けして、気持ち悪かった村上春樹の新作

　村上春樹の３年ぶりの書き下ろし小説『色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年』（文芸春秋）を読んで、十分に楽しみながらも、同時に何だか拍子抜 … ［続きを読む］

ビンラディン暗殺の「闇」の深さ――ボストン爆弾テロ事件と暴力の連鎖

　笑顔と歓声に包まれた休日の穏やかな時間を、突然の爆音が切り裂いた。　血まみれで逃げ惑う人々。郵便で送り付けられてくる毒薬。　米国ボストンで … ［続きを読む］

『純と愛』、脚本家の遊川和彦と夏菜の戦いに決着はついたのか!?

　みなさんそんなに『純と愛』のことが気になるんですか。　今まで「低視聴率朝ドラ」などいくらでもあったし（『ウェルかめ』とか）、「つまらない朝 … ［続きを読む］

話題のない・話題をつくれない出版界

　２０１３年が始まっても、出版界に明るいニュースが見あたらない。　せいぜい、７５歳の芥川賞作家の出現ぐらいだろう。だが、正直言って『ａｂさん … ［続きを読む］

フェイスブックのつながり検索「グラフ検索」の巻き起こす波乱

小林啓倫（日立コンサルティングシニアコンサルタント）

　会員数10億人を突破し、日本でもすっかり定着した感のあるフェイスブック。その影響力ゆえに、彼らの行動には常に賛否の声があがるが、今年１月に … ［続きを読む］

シャープ苦境の深淵、２００３年の分水嶺

　経営再建中のシャープが３月６日、宿敵の韓国サムスン電子の出資を仰ぐことを発表した。出資額は１０３億円余にすぎず、現下のシャープの苦境には「 … ［続きを読む］

［7］紙面の「スター・システム」化現象から考える

　前回、戦前の新聞学芸欄に特定の書き手が頻繁に登場するという紙面状況を紹介した。極端な場合、有名な書き手の現実的な囲い込みへと帰結するだろう … ［続きを読む］

［4］ノンフィクション作家・角幡唯介との対話（下）

　――ところで、いまのマスコミ、ジャーナリズムはどう思いますか？　角幡　はっきり言って、新聞は面白くないですね。追及の矛先がすごく弱いような … ［続きを読む］

［2］ノンフィクション作家・角幡唯介との対話（上）

　戦後最悪の災害と人類史上に残る惨事がひきおこされたというのに、そのことがわずか２年で忘れ去られようとしている。東京のキー局を中心に多くの記 … ［続きを読む］

ＷＢＣがおもしろいほんとうの理由

　ＷＢＣ（ワールド・ベースボール・クラシック）が、やっぱりおもしろい。野球そのものが、小気味よい。打って走って守って。３拍子揃った選手が選ば … ［続きを読む］

［6］戦前の言論誌や新聞学芸欄の傾向から考える

　第２回でも参照した評論家の大宅壮一に再度ご登場願おう。１９３５（昭和１０）年に、次のようなジャーナリズムの現状分析を記している。　「フリー … ［続きを読む］

トム・クルーズの新たな挑戦――『アウトロー』の“斬新でアナログな”面白さ

　公開中の『アウトロー』を、東京・吉祥寺のバウスシアターで見た。トム・クルーズ主演の新たなアクション・シリーズ第１弾だが、なかなかの出来ばえ … ［続きを読む］

芥川賞受賞作「ａｂさんご」の古くて新しい魅力

　史上最年長の７５歳で芥川賞に決まった黒田夏子氏の「ａｂさんご」は、実に瑞々しい短編だ。女性と思われるある人物の、幼少期から後年までの記憶を … ［続きを読む］

筆名「言いう莫なかれ」は何を意味する？ノーベル賞作家「莫モー言イエン」の文学的領土

佐久間文子

　毎年10月のノーベル賞発表は新聞記者にとって緊張する瞬間だ。文芸担当記者ならば、日本時間の午後８時を待ってノーベル財団もしくは選考を担当す … ［続きを読む］

［8］第１章 盛り場・風俗篇（８）

職業婦人の憤り

■尖端的職業婦人　銀座など大都会を中心にひろまった「エロ･グロ・ナンセンス」の諸相の一方、国民の８割をしめる農民の生活は苦しく、娘を身売りす … ［続きを読む］

ニュートンのもうひとつの顔

　アイザック・ニュートン（１６４２年～１７２７年）といえば誰もが認める近代科学の祖。ニュートンの運動方程式、ニュートンの万有引力の法則、など … ［続きを読む］

心底から感動した映画版『レ・ミゼラブル』

　ミュージカル「レ・ミゼラブル」（１９８５年、ロンドン初演）は、世界における最長ロングラン記録を現在なお更新中の舞台だ。この傑作がようやく映 … ［続きを読む］

初めての「電子書籍」出版体験記――硬派な本にも活用の道がある

　最近話題になっている「電子書籍」など、まったく縁のないものだと思っていた。ところがその私が２０１２年１２月、初めてそれを出版するという経験 … ［続きを読む］