日記 の検索結果

原子力研究体制の矛盾が噴き出た「もんじゅ」

厳しい勧告を生かすため、独立した第三者機関の設置を

　高速増殖炉原型炉「もんじゅ」が激震に見舞われている。2015年11月13日、原子力規制委員会は所管する文部科学省に対し、「もんじゅ」開発の … ［続きを読む］

［9］舞台裏に「アメリカ文化対ヨーロッパ文化」

　ここからは新しく生まれ変わったカンヌ映画祭の「今後」を予想したい。　まず2015年の映画祭で観察できた、お祭り男ピエール・レスキュールによ … ［続きを読む］

「なんでもあり」だったベネチア映画祭（下）

日本映画は埋もれてしまったのか

　評論家の間であまり話題にならず、賞も取れなかった作品も、これまでの映画の枠にはまらないような野心的な試みが目立った。　ローリー・アンダーソ … ［続きを読む］

反知性主義に抗い、歴史を知ろう

その営為の放棄は伝統を捨てるに等しい

　このほど文部科学省は、全国の国立大学に対し、人文社会科学系の学部・大学院のあり方の見直しを求める通知を出した。この中で同省は「社会的役割を … ［続きを読む］

アシモフの銀河帝国の興亡から

私は政治外交史の方法論を学んだ

　65歳で千葉大学法経学部を定年退職して以来13年間、現役時代に購入してあった伝記や日記、著作集、全集、古典的名著などを読み漁る日々を送って … ［続きを読む］

テレビよ、お前も自発的隷従へと進むのか

政治の宣伝装置に成り果てる危惧

　戦後70年の節目の年。日本のジャーナリズムの位置を再確認し、その役割を問い直す作業が各所で行われているようにみえる。本誌の特集もそのうちの … ［続きを読む］

［書評］『アンドレ・バザン』

野崎歓著

恣意性の砂漠から抜け出せ！　　　アンドレ・バザン（1918―1958）は、「ヌーベルバーグの父」と評されるフランスの映画批評家。サイレントか … ［続きを読む］

［8］再び『ションベン・ライダー』について

　『ションベン・ライダー』のすべてのシーンが、貯木場の場面のような大ロングショットで撮られているわけではない。ロングではあるが、もう少しカメ … ［続きを読む］

「植草甚一スクラップ・ブック」展に感じて

アメリカン・サブカルチャーが一番面白かった時代

　学生の頃、一度だけ植草甚一を見かけたことがある。1973年だったと思う。　渋谷から井の頭線に慌てて飛び乗ったのは、何の用事だったのだろう。 … ［続きを読む］

弁護士ドットコム・亀松太郎のジャーナリズム論

メディアの大変革期の中でいよいよ問われるジャーナリスト個人の力量

　いまベトナムのホーチミンにいて、ウンウン唸りながら、この原稿を書いている　「Journalism」編集部から指定された締め切り日はとうに過 … ［続きを読む］

［書評］『遊廓のストライキ』

山家悠平著

娼妓たちの「リアル」からみる新・女性史　　 格子窓状にくりぬかれたカバーの向こうに女性の表情がわずかにうかがえる。このカバーをはず … ［続きを読む］

『東京ブギウギと鈴木大拙』にみる因縁の父子関係

禅と戦後復興とビート世代を架橋するもの

　描かれた時代が敗戦後の復興期であることを示すために、映画監督や舞台演出家がBGMとして使う定番のひとつが、「東京ブギウギ」である。　その「 … ［続きを読む］

世界記憶遺産が投げかけた「酸性紙」への課題

筑豊の炭鉱を描いた山本作兵衛の記録画や雑記帳、日記

　国内で初めて国連教育科学文化機関（ユネスコ）の世界記憶遺産に登録された福岡県筑豊地方の炭坑絵師、山本作兵衛（1892～1984）の作品と資 … ［続きを読む］

必見！　ブレッソンの『やさしい女』（下）

ドストエフスキーの原作と『悪霊』をめぐって

　原作であるドストエフスキーの中編小説(1876)を読んでも、映画『やさしい女』の鑑賞の助けにはほとんどならない。しかもブレッソンはドストエ … ［続きを読む］

［24］第3章　文学篇（純文学）（4）

外来文化の強い影響

舶来品崇拝　島国という事情のせいか、日本人は外からやってくるものに対して異常に興味をしめし、これを崇める傾向が強い。古来、海の彼方から運ばれ … ［続きを読む］

［書評］『皇后考』

原武史著

「皇后」というもう一本の糸　　 読み止しページにはさむ、しおり糸が付いている。珍しいことではない。だが、2本となると、どうだろうか … ［続きを読む］

朝日新聞はもっと危機意識を

公正な報道と調査報道に取り組み言論の自由を掘り崩すものと対峙せよ

　朝日新聞は2014年、自ら引き起こした報道の過ちをめぐる問題で未曽有の危機に立たされました。雑誌や新聞では猛烈な朝日バッシングが連日のよう … ［続きを読む］

［3］奉天――「アジア的文明」の遺産として

　大日本帝国内では、奉天であれ、どこか別の都市であれ、いったん観光客が到着すると、地域のガイドつき遊覧バスが、便利で手ごろな旅行手段となって … ［続きを読む］

［23］第5章「夢見られた学園（5）」

不安な若者たちの物語

　学校が有形無形の暴力にさらされ、管理に締めつけられたこの時代、皮肉なことに、学校を舞台にした物語が次々と生まれた。　むろんその背景には、学 … ［続きを読む］

震災関連死「行政の判断を尊重せず、司法の判断を」と元最高裁判事

　阪神大震災による停電で人工呼吸器などが止まって死亡した兵庫県芦屋市の男性（当時７５）の妻が、災害弔慰金を不支給とした市を相手にこの決定を取 … ［続きを読む］

［２０１４年　本　ベスト５］

書物をつくること、書物の「底力」

　2011年3月11日、東北地方に未曾有の被害を与えた東日本大震災により、わが国の出版用紙の約4割を担う日本製紙の、主力工場である石巻工場は … ［続きを読む］

［２０１４年　映画　ベスト５］　（２）

限界に挑戦した大胆な映画

(1)『アデル、ブルーは熱い色』(2)『グランド・ブダペスト・ホテル』(3)『her 世界でひとつの彼女』(4)『6才のボクが、大人になるま … ［続きを読む］

［２０１４年　映画　ベスト５］　（１）

＜説明＞ではなく＜描写＞で勝負した映画

『Seventh Code:セブンスコード』(黒沢清)　2時間超の無駄に長い映画が多い昨今、60分で起承転結がきっちりと語られ、しかも強度の … ［続きを読む］

特捜部など検察と司法記者クラブの記者たちの関係の真実

（１７）記者と検察

　ロッキード事件、リクルート事件など戦後日本を画する大事件を摘発し、「特捜検察のエース」と呼ばれた吉永祐介元検事総長が亡くなって１年が経った … ［続きを読む］

フランソワ・トリュフォー特集が到来！（14）

『恋愛日記』における＜書物＞の主題など

　前々回も述べたごとく、『恋愛日記』は<女>と<書物>をめぐる典型的なトリュフォー映画だが、トリュフォーはかねて書物 … ［続きを読む］

フランソワ・トリュフォー特集が到来！（13）

『恋愛日記』の卓抜な作劇・＜声／語り＞の仕掛けについて

　今回述べるのは『恋愛日記』の絶妙な作劇、および＜語り＞の演出についてである。　トリュフォーは、ベルトランの女性遍歴の物語が単調にならぬよう … ［続きを読む］

フランソワ・トリュフォー特集が到来！（12）

『恋愛日記』における“孤独な女狂い”のユニークな魅力

　ずば抜けた出来ばえなのに公開当時ヒットしなかった映画は、時が経つとしばしば「呪われた傑作」と呼ばれるようになる。孤独で偏執的な女たらしの人 … ［続きを読む］

フランソワ・トリュフォー特集が到来！（11）――『柔らかい肌』における＜時間の伸縮＞というヒッチコック的手法、その他

　『柔らかい肌』のエレベーターの場面における＜時間の引きのばし＞について、トリュフォーはおよそこう言う――エレベーターがホテルの３階から８階 … ［続きを読む］

フランソワ・トリュフォー特集が到来！（９）――『柔らかい肌』の“呪われた傑作性”、配役・状況設定の冴え

　『柔らかい肌』（１９６４）は、妻子ある中年男と若い女の情事の顛末（てんまつ）を冷徹に描いた作品ゆえ、公開当時フランスでは不評を買い、興行成 … ［続きを読む］

政界汚職が不発に終わった平和相銀事件の捜査

（１２）撚糸工連事件、平和相銀事件、「トリ」事件

　ロッキード事件、リクルート事件など戦後日本を画する大事件を摘発し、「特捜検察のエース」と呼ばれた吉永祐介元検事総長が亡くなって１年が経った … ［続きを読む］