権威 の検索結果

公の歴史から消された過去を眺めると

もう一つの現代史が立ち上がってくる

　「歴史とは、ある意味でいえば、死者の声であって、われわれの歴史が豊富になっているのは、どういう死者がどれほどたくさんいたかにすぎないのです … ［続きを読む］

社論の行方や会社の事情を酌み取るな

憎むべきは記者の怯懦と怠慢である

　読売新聞外報部出身の作家・日野啓三氏が、観測者や筆者の存在を離れた〝客観的事実〟というものは実在しない、という趣旨のことを書いています。　 … ［続きを読む］

人文社会にとどまらない日本の大学の病巣

自己改革する仕組みがない現状を大学自らが変えていくべきだ

　大学では定年退職する教授が現役最後に「最終講義」をする慣習がある。私は早期退職であったが、その機会を8月5日（水）、90分頂いた。学生時代 … ［続きを読む］

反知性主義を超えるために何をなすべきか（下）

求められる知の蓄積

現代に必要な教育上の要素とは何か　ここまでの議論で見えてくる日本の大学の課題としては、「知識量は与えるものの、それをどのように運用するかは十 … ［続きを読む］

反知性主義を超えるために何をなすべきか（上）

安保法案の議論にみる反知性主義

「現代日本型反知性主義」の形　現在、日本では「反知性主義」という言葉を想起させる事例に溢れている。　ただ、この言葉は地域や時代によって形や評 … ［続きを読む］

ジャーナリズムの将来をウェブにかける

講談社現代ビジネスの挑戦

　今年4月、講談社は70年ぶりともいわれる大規模な組織改革を行った。27局を12局に再編成し、編集、広告、販売という3事業制を廃止。これまで … ［続きを読む］

福島原発事故で東電元会長ら３人の起訴を議決、検察審査会

　福島第一原発の事故で近くの双葉病院の入院患者らを避難の途中に死亡させたなどとして、東京第五検察審査会は７月１７日、東京電力の勝俣恒久・元会 … ［続きを読む］

日本の学術界をむしばむ「肩書き依存症」

理研と日本版ＮＩＨに見るその病理と、改善策の模索

　筆者は、以前、日本版NIH（独立行政法人「日本医療研究開発機構」略称： AMED）の主たる9分野それぞれを統括するプログラムディレクターの … ［続きを読む］

平成の７・１５事件＝憲法クーデターとの戦い

安保法案強行採決は「憲政」の転覆行為　

安保法案は成立確実か？　衆議院における安保法案の強行採決に対し、憲法を尊重する人々は憤激し、戦後久しくなかった大規模デモが全国の各所で起こっ … ［続きを読む］

［14］色濃い死の影と、和平派の人々

ユダヤ人入植者を訪れる　2002年春のイスラエル軍によるヨルダン川西岸への大規模侵攻によってパレスチナ人の若者たちが希望を失っていく様子を書 … ［続きを読む］

［8］国会で続く“おバカアゲ”と“学問サゲ”

政治家までが「勉強や学問は悪に通じる」とでも言おうとしている

　無学者、論に負けず。　長屋の八五郎が博識のご隠居を質問攻めで追い詰めていく落語「やかん」のオチでもおなじみのことわざだが、それを地で行こう … ［続きを読む］

ハント発言がスウェーデンで話題にならないわけ

発言よりも行動が重視される男女平等先進国

　英国ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン（UCL）のティム・ハント博士が国際的な場で女性研究者を侮辱した事件は瞬く間に世界に広がった。ハント … ［続きを読む］

切れ目ない安保法制の整備めざす政権（上）

何にでも対応できる法律は歯止めが効かない〈『Journalism』6月号より〉

　集団的自衛権の行使を認めた昨年7月の閣議決定を踏まえ、安倍政権は関連する11法案を閣議決定しました。　国会審議を経て法案がこのまま成立すれ … ［続きを読む］

安保法制案、多様な法案の一括審議を強く批判する

事後的な検証手続きを導入せよ〈『Journalism』6月号より〉

Ⅰ　はじめに　2014年7月1日、安倍内閣は「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」と題された閣議決定を … ［続きを読む］

歯を食いしばってもメディアの役割を貫く

不利益を甘受しても守る矜持、楽しくやりがいのある仕事

　ジャーナリストをめざす学生に向けてなにごとか参考になることを書け、という本誌編集部からの依頼を受け、少なからず狼狽した。私がメディア業界に … ［続きを読む］

「憲法記念日」は本当は１１月３日のはずだった

施行日の「５月３日」になった理由

　日本の憲法記念日は、世界の常識から見れば風変わりだ。　普通、どこの国も憲法を制定した日が「憲法が生まれた日」であり、憲法記念日を設ける場合 … ［続きを読む］

［8］テロから離れてイスラム社会に目を向ける

ムスリム同胞団を追って　いま、中東でイスラム過激派組織「イスラム国」（IS。以下「イスラム国」）が問題になっているが、「イスラム」は90年代 … ［続きを読む］

［書評］『江藤淳と大江健三郎』

小谷野敦著

喪失に向かう人と成熟を超える人　この世には、読んでどんなに愉快でもつまらない本と、どうにも不愉快だが実におもしろい本がある。読むべきなのは当 … ［続きを読む］

沖縄対安倍政権、政府間紛争をどう見るか（下）

「大和の国」に問われている政治の質とその理念

占領支配を連想させる「力」の政治の「上から目線」　翁長雄志―菅義偉会談の翌日の4月7日、菅官房長官は「粛々」という言葉を封印するとしたが、中 … ［続きを読む］

［5］頑張れ！国内男子ゴルフツアー（上）

度を超す低迷ぶりの原因は何か

世にも不思議な“女高男低"の国内ゴルフツアー　国内男子ツアーが4月16日、三重県で開幕した。女子ツアーに遅れること40日である。 … ［続きを読む］

［1］科学がショーになる時代

　科学とメディアの関係は2011年の3・11原発事故で揺らぎ、さらに2014年のSTAP騒動で混迷の度を深めた。その結果、科学ジャーナリズム … ［続きを読む］

［23］第3章　文学篇（純文学）（3）

『文芸時代』の創刊と「新感覚派」の由来

　大正13（1924）年、2つの注目すべき雑誌が創刊された。　ひとつは、横光利一や川端康成、中河与一、片岡鉄兵などを同人とする『文芸時代』で … ［続きを読む］

［1］「わいせつ」と「逮捕」の向こうにあるもの

「表現の暴力性」について冷静に議論できる前提が揺らいでいる

　作家の北原みのりさんが昨年12月、「わいせつ物陳列」の疑いで、突然、逮捕された。子どもや女性のポルノがいたるところに出回っているこの国でな … ［続きを読む］

［4］組織ではなく運動体としての「イスラム国」

人間関係でつながるサラフィー主義　イスラム厳格派のサラフィー主義の取材が難しかったのは、強固な組織を持つ同胞団に比べて、組織の実体がつかみに … ［続きを読む］

［書評］『反知性主義』

森本あんり著

「そうだったのか！」が満載の選書らしい選書　　　いい意味で期待が裏切られる本というのが、ままある。今まで「そういうものだ」と思っていたことが … ［続きを読む］

［22］第3章　文学篇（純文学）（2）

勃興する新しい勢力

　1927（昭和２）年、知性派の作家、芥川龍之介が大量の睡眠薬を飲み自殺した。自殺の理由として芥川は「ぼんやりした不安」という言葉を遺した。 … ［続きを読む］

世界選手権プレビュー　羽生結弦の可能性（上）

敗北か、鬼神の所業か

　羽生結弦、日本人初の世界選手権連覇なるか？　それが今大会一番の眼目ということになるのだろう。　しかし、今シーズンの彼にもし連覇などできてし … ［続きを読む］

マスメディアとネットの関係が大変貌

地殻変動は形を変えて今も続いている

　「STAP細胞は、あります！」。テレビで何度もリピート再生された小保方晴子さんの「名言」は2014年4月9日、大阪のホテルで開かれた記者会 … ［続きを読む］

[２]立体を好きに切って平らに開くと、さて？

トークショー「数学と理科の楽しみ方」（数学者秋山仁氏×生物学者武村政春氏×朝日新聞編集委員高橋真理子,２０１５年１月 … ［続きを読む］

［2］ネット動画はパロディを大衆化する

イスラム国の「クソコラ」、「つまようじ」動画少年、「あったかいんだからぁ♪」

　「イスラム国」を名乗るグループが日本人二人を人質にとった事件は、状況が二転三転した末に最悪の結果になった。　そこで何がどういう経過をたどっ … ［続きを読む］