愛 の検索結果

こんなに日本を誉めていて大丈夫か？

愛国心は批判と不可分

　愛国心を喚起する教育、故郷の山河を愛する教育を叫ぶ声が高い。　それに日本礼賛の新聞記事や書籍も氾濫している。温泉や海や山や谷。日本の味覚、 … ［続きを読む］

地方発の偉業、富山版「ショウ・ボート」に感無量

東京のプロダクションの志に期待したい

　素晴らしい舞台に出会った。そして日本のミュージカル上演史に記録されるべき輝かしい成果に立ち会った。富山市民文化事業団主催の『ショウ・ボート … ［続きを読む］

ゴダール『さらば、愛の言葉よ』にぶっ飛ぶ（下）

本作の真の主人公は犬だ!?

　『さらば、愛の言葉よ』の"処女作性"は、前回述べた３Ｄの革命的な用法だけではない。　後半でゴダールとパートナーのミエヴィルの愛犬ロクシーが … ［続きを読む］

［書評］『高倉健　１９５６～２０１４』

霊言から永久保存版まで、読んだぞ１６冊！　　2014年11月10日に急逝した「高倉健」の写真集やムックが12月から近所の書店の平台を占領しは … ［続きを読む］

ゴダール『さらば、愛の言葉よ』にぶっ飛ぶ（中）

未曽有の３Ｄ映像、陰毛ショットの衝撃など

　『さらば、愛の言葉よ』の３Ｄ映像がもたらす極端な遠近感・立体感・奥行き感は、まったくもって驚きだ。　手前と奥の両方に焦点が合っていたり、手 … ［続きを読む］

岡崎京子作品の主人公が戦う敵はなんなのか

ゆきこは２８歳で、私は５４歳なのに

　岡崎京子さんを愛読したのは、2000年になってからだ。家の本棚に岡崎さんのコーナーがあり、そこにある10冊ほどの著書を今回再読したのだが、 … ［続きを読む］

ゴダール『さらば、愛の言葉よ』にぶっ飛ぶ（上）

衰えを知らぬ過激さ、若々しさ

　かつて世界を席巻したフランス発の“映画革命"、ヌーヴェル・ヴァーグ/新しい波。そのムーブメントの旗手の一人だったジャン=リュッ … ［続きを読む］

『アメリカン・スナイパー』現代の戦争を問う大作

テロに向き合う時代に何を読み取れるのか

　ハリウッド映画を見て久しぶりに重苦しい気分になった。クリント・イーストウッド監督の『アメリカン・スナイパー』である。長く記憶される戦争をテ … ［続きを読む］

［24］第5章「夢見られた学園（6）」

ゆとりが生んだ廃墟

　1977年に告示された学習指導要領の改訂は、大きな方向転換を示した。 1958年版、1968年版の基本路線であった能力主義的教育 … ［続きを読む］

［23］第5章「夢見られた学園（5）」

不安な若者たちの物語

　学校が有形無形の暴力にさらされ、管理に締めつけられたこの時代、皮肉なことに、学校を舞台にした物語が次々と生まれた。　むろんその背景には、学 … ［続きを読む］

［3］明治期日本の保守主義受容

英議会政治とエドマンド・バーク

　現代日本において「保守」を自称する立場は、日本古来の伝統や慣習を重視する者もいれば、むりやり「伝統の創造」を行う者まで多岐にわたる。　それ … ［続きを読む］

ああ台湾！（上）　『ＫＡＮＯ』大ヒットの背景

「台湾語」にみる台湾人意識と台湾語愛の高まり

　台湾映画『ＫＡＮＯ～1931海の向こうの甲子園～』を見た。なるほど、昨冬に先行上演された台湾で歴史的なヒット作になっただけのことはある。す … ［続きを読む］

「地方創生」で300年来の難問は解決できるか

江戸幕府も悩んだ一極集中、眠っているお金と有能なプロデューサーの手腕を生かせ

　来年度の政府予算案で、焦点の「地方創生」に7200億円を投入することが決まった。自治体が自由に使える財源を増やして、「ひと・まち・しごと」 … ［続きを読む］

［1］観客数のシェアはたったの０・４％！

　フランスでは、年々日本文化に対する熱が高まっているようだ。 　巷の本屋や図書館ではMANGA専用の棚が増設され、通りには和食レストランが雨 … ［続きを読む］

［書評］『成瀬巳喜男 映画の面影』

川本三郎著

とっておきの映画本だから、居住まいを正して読みたい　　　川本三郎は敗者あるいは弱者に惹かれる人である。綺麗事ばかりをくっちゃべる正義の人には … ［続きを読む］

1月11日に全国で「ダムネーション」市民上映

｢自由な川の日｣にダム撤去を訴え

　民主党政権下でいったん中断されていたダム工事が、全国で再開されつつある。が、民主党政権時にも主張されていた、ダムの機能評価の低さ、利権事業 … ［続きを読む］

［1］羽生結弦のプログラム全体を見てほしい

ジャンプばかりでなく、「スポーツ」でない部分を！

　「ルッツの入り方を変えた点、少し詳しく説明してください」　「ルッツ自体が崩れているのか、あるいはプログラムに入れることで崩れてしまうのか？ … ［続きを読む］

［２０１４年　映画　ベスト５］　（２）

限界に挑戦した大胆な映画

(1)『アデル、ブルーは熱い色』(2)『グランド・ブダペスト・ホテル』(3)『her 世界でひとつの彼女』(4)『6才のボクが、大人になるま … ［続きを読む］

［書評］『考える日々 全編』

池田晶子著

「考える」ことが奪われた時代だからこそ「考える」　　　遠くまで出かける必要も、膨大な資料を博捜・通読する必要もない。この場に居ながらにして、 … ［続きを読む］

［8］善（よ）きことには「依存」性がある

悪い汁が出まくった　「井川のアホぼん」こと大王製紙前会長の話に戻る。　2013年、喜連川社会復帰センターに収監されていた井川意高は、懺悔録『 … ［続きを読む］

フランソワ・トリュフォー特集が到来！（14）

『恋愛日記』における＜書物＞の主題など

　前々回も述べたごとく、『恋愛日記』は<女>と<書物>をめぐる典型的なトリュフォー映画だが、トリュフォーはかねて書物 … ［続きを読む］

［7］10億円以上勝っても博奕を打ち止めない人

　自分が小学生のときは、まだ自宅の二階が賭場で、賭場が開かれる日は、なぜか必ず地元の警察官が一階の居間で酒を飲んでいて、子ども心に不思議だと … ［続きを読む］

フランソワ・トリュフォー特集が到来！（13）

『恋愛日記』の卓抜な作劇・＜声／語り＞の仕掛けについて

　今回述べるのは『恋愛日記』の絶妙な作劇、および＜語り＞の演出についてである。　トリュフォーは、ベルトランの女性遍歴の物語が単調にならぬよう … ［続きを読む］

ドラマに見る「テレビの明日」

クドカンといかりや長介とテレビの真っ当

　宮藤官九郎という人がいたことを、私は正直に感謝している。 　才能のある若者時代から彼の書く、彼の演じる芝居は下北沢などで見てきたが、44歳 … ［続きを読む］

ひきこもりの日仏比較研究

『「ひきこもり」に何を見るか』

　つい先日出版された、『「ひきこもり」に何を見るか』（鈴木國文、古橋忠晃、ナターシャ・ヴェルー編集、青土社）は、ひきこもりについての日仏の精 … ［続きを読む］

『ザ・レイプ・オブ・南京』、アイリス・チャンを偲んで（下）――残された多くの言葉

　１９９８年春、『Ｔｈｅ　Ｒａｐｅ　ｏｆ　Ｎａｎｋｉｎｇ』が米国でベストセラーになる中、日本からの批判は、斎藤邦彦駐米大使もそれに加わるほど … ［続きを読む］

『ザ・レイプ・オブ・南京』、アイリス・チャンを偲んで（上）――母親との深い信頼と愛情

　『Ｔｈｅ　Ｒａｐｅ　ｏｆ　Ｎａｎｋｉｎｇ』の著者アイリス・チャンが自らの命を絶ってから、１１月９日で１０年が経つ。　１９３７年の日本軍によ … ［続きを読む］

フランソワ・トリュフォー特集が到来！（７）――『夜霧の恋人たち』の＜絶対的な愛＞についての補遺、手紙の音声化など

　今回は引き続き、『夜霧の恋人たち』の＜絶対愛＞のテーマについて述べよう。また、本作におけるその他の注目すべきトピックにも触れたい。　映画の … ［続きを読む］

フランソワ・トリュフォー特集が到来！（６）――『夜霧の恋人たち』のドラマチックな喜劇性

　『夜霧の恋人たち』（１９６８、カラー）は、トリュフォーの半自伝的シリーズ、「アントワーヌ・ドワネルもの」の３作目だが、これまた前２作に勝る … ［続きを読む］

すべてうまく行っている釜山国際映画祭

　今年初めて釜山国際映画祭ＢＩＦＦに参加した。１９９６年にできた映画祭で、１９８５年に始まった東京国際映画祭ＴＩＦＦよりも海外ではずっと評判 … ［続きを読む］