才能 の検索結果

［2］著書『映画の荒野を走れ』をめぐって　

　前回も触れたが、シネマヴェーラでの本特集に連動して、伊地智啓の著作、『映画の荒野を走れ――プロデューサー始末半世紀』(上野昂志・木村建哉= … ［続きを読む］

「クールジャパン」を初めて体現した山口小夜子

７０年代に示した日本人の新しい「顔」

　豊かな黒髪のおかっぱに切れ長の一重瞼。パリコレのトップモデルだった山口小夜子の名前を知らなくとも、彼女の姿を見た記憶がある方は多いのではな … ［続きを読む］

［24］第3章　文学篇（純文学）（4）

外来文化の強い影響

舶来品崇拝　島国という事情のせいか、日本人は外からやってくるものに対して異常に興味をしめし、これを崇める傾向が強い。古来、海の彼方から運ばれ … ［続きを読む］

［書評］『すべての戦争は自衛意識から始まる』

森達也著

ベタなタイトルにこそ、この人の味がある　　　体験したことはもちろんないのだが、最近は、戦争というものが、以前より格段と身近に感じられるように … ［続きを読む］

『アメリカン・スナイパー』の痛ましさ（上）

「英雄」のまま壊れていく男の悲劇

　クリント・イーストウッドが84歳で撮った『アメリカン・スナイパー』で描かれるのは、イラク戦争で160人以上を射殺した凄腕のスナイパー/狙撃 … ［続きを読む］

世界選手権プレビュー　無良崇人の「意志」（上）

４年後がすぐ見えてきた理由

　早いもので、フィギュアスケートシーズンももう終盤。　残るビッグイベントは、3月の世界選手権、4月の国別対抗戦のみとなってしまった。話題性も … ［続きを読む］

朝日新聞はもっと危機意識を

公正な報道と調査報道に取り組み言論の自由を掘り崩すものと対峙せよ

　朝日新聞は2014年、自ら引き起こした報道の過ちをめぐる問題で未曽有の危機に立たされました。雑誌や新聞では猛烈な朝日バッシングが連日のよう … ［続きを読む］

[４]昆虫が嫌いでも生物学者になれる

トークショー「数学と理科の楽しみ方」（数学者秋山仁氏×生物学者武村政春氏×朝日新聞編集委員高橋真理子,２０１５年１月 … ［続きを読む］

バレエダンサーで活躍するには海外留学が必要か

日本にも専門教育を受けられるバレエ学校をつくるべきでは

　バレエダンサーの登竜門であるローザンヌ国際バレエコンクールが2月2～7日、スイスのボーリュ劇場で開催された。映像審査で約300人の応募者の … ［続きを読む］

[１]架空生物で進化を学ぶ面白さ

　ＷＥＢＲＯＮＺＡは２０１５年１月２８日にトークショー「数学と理科の楽しみ方」を東京理科大学数学体験館で開催した。数学者秋山仁氏、生物学者武 … ［続きを読む］

岡崎京子は人間の内面の豊かさを信じていない

現代の本質を幻視する天才

　戦後の日本マンガにはいくつかのエポックメーキングな革新がありました。　1950年代後半から始まり、白土三平の『忍者武芸帳』で決定的な達成を … ［続きを読む］

［4］邦画発掘に意欲的でないカンヌの罪

　さて多くの映画祭が苦境に立たされる中、ひとり気を吐いているのがカンヌ映画祭である。 　世界最大級の映画祭カンヌは、フランスにおける邦画の運 … ［続きを読む］

鳥学と歩んだ画家　小林重三

綿密な形態観察と卓越した技法で学者の信頼を得た博物画の鬼才に光を当てる

　動植物の図鑑と言えば、今はカラー写真をふんだんに使ったものが全盛で、書店やネット上にあふれている。でも少し前までの図鑑は絵が中心であり、特 … ［続きを読む］

［3］才能の発掘役・中規模映画祭の苦境

　邦画がフランスの配給ルートに乗るためには、まずはプロが集まる海外の映画祭を経由するのが王道である。　ところが現在、日本映画を積極的に紹介し … ［続きを読む］

［2］監督発見の９０年代～難儀な１０年代

　前稿でも触れたように、近年もフランスでコンスタントに作品が配給され続けている監督は、是枝裕和、河瀨直美、黒沢清、北野武の4人に限られるだろ … ［続きを読む］

［3］正念場の尾上菊之助、中村鴈治郎

国立劇場――菊五郎劇団の静かな世代交代　国立劇場は菊五郎劇団による「南総里見八犬伝」。現在、「一門」ではなく「劇団」を名乗っているのは菊五郎 … ［続きを読む］

［2］開花した尾上松也と、玉三郎、猿之助

浅草歌舞伎――尾上松也の開花と平成世代の登場　浅草公会堂で年に一回、正月だけの歌舞伎公演は、「新春浅草歌舞伎」と銘打たれ、若手が中心となる。 … ［続きを読む］

お稽古ごとのバレエから、芸術としてのバレエへ

２０１４年のバレエを振り返る――最大のニュースは木田真理子さんのブノワ賞受賞

　今年１年間のバレエを振り返って、日本のバレエ最大のニュースは、春、スウェーデン王立バレエの木田真理子さんがブノワ賞を受賞したことだと私は思 … ［続きを読む］

［２０１４年　映画　ベスト５］　（１）

＜説明＞ではなく＜描写＞で勝負した映画

『Seventh Code:セブンスコード』(黒沢清)　2時間超の無駄に長い映画が多い昨今、60分で起承転結がきっちりと語られ、しかも強度の … ［続きを読む］

ドラマに見る「テレビの明日」

クドカンといかりや長介とテレビの真っ当

　宮藤官九郎という人がいたことを、私は正直に感謝している。 　才能のある若者時代から彼の書く、彼の演じる芝居は下北沢などで見てきたが、44歳 … ［続きを読む］

［４］ 何が羽生結弦を滑らせたのか　「ケガしてる時の方が、僕、強いし！」

　後に判明したバックステージの状況、さらに帰国後の精密検査の結果。　今のところ、ではあるが、「もう二度と滑れない」ほどの事態にはなっていない … ［続きを読む］

［1］２０２５年のリーダー像を探る――佐藤よし子

希望と幸福を与えてくれる人々を知っていますか？

　希望と幸福観を与えてくれる人々がいる、といわれています。それは、極めて繊細な感性を持ったダウン症の人々の制作を通じて明らかになってきた事実 … ［続きを読む］

［書評］『バンヴァードの阿房宮』

ポール・コリンズ著　山田和子訳

それでも人生は生きるに値する　　　自信満々の企画がボツになる。サラリーマンなら誰でも味わう悲しい出来事ですね。もちろんこれはサラリーマン編集 … ［続きを読む］

『花子とアン』が楽しめなかった最大の理由

　『花子とアン』が終わって……というタイミングで、こんなものがネットに出たのでちょっとご紹介します。　『渡辺あや … ［続きを読む］

［20］第２章　演劇篇（１２）

享楽化の歴史は繰り返す

エロ・ナンバーワン女優　エロ・グロ・ナンセンスからやや離れたので、余談ながら横倉辰治が一時参加していた稀代のエロチック女優河合澄子一座につい … ［続きを読む］

日本でも、“プロによる芸術としてのバレエを観る時代”のスタート──日本バレエ団連盟設立

 　どんな芸術でもそうだが、初めて観たものが、ある一定以上のレベルでないと魅力が伝わりにくいことが多い。今、日本でバレエを初めて観 … ［続きを読む］

［書評］『日本映画　隠れた名作』

川本三郎、筒井清忠著

火傷しそうなほど熱い映画談義　　　貯めた２５０円（小人料金）を握りしめて映画館に行く。狙いは、なるべく前の、横のドア。薄暗がり、中腰の小走り … ［続きを読む］

市川雷蔵特集が東京・新宿にやってきた！（２）――森一生監督の超傑作『薄桜記』（続）

　『薄桜記』における森一生監督の超絶演出について書く前に、この＜職人＞にして＜作家＞であった名匠の略歴を記しておこう。　森一生（もり・かずお … ［続きを読む］

映画史上屈指の“怪物”、シュトロハイムの監督デビュー作『アルプス颪』が東京・渋谷で上映！――悪党好色漢が主役の傑作＜山岳スリラー＞

　ウィーン生まれのエリッヒ・フォン・シュトロハイム（１８８５－１９５７）は、オーソン・ウェルズとならんで、映画史上屈指の“呪われ … ［続きを読む］

スイスの異能、ダニエル・シュミット監督特集が東京・渋谷で開催！（６）――往年のオペラ歌手をめぐる“ドキュメンタリー・フィクション”の絶品、『トスカの接吻』（続）

　今回は『トスカの接吻』における印象深いディテールのいくつかを、具体的に見ていこう。＊＜ヴェルディの家＞で、往年のオペラ人たちが脚光を浴びた … ［続きを読む］