映画 の検索結果

市川雷蔵特集が東京・新宿にやってきた！（３）――三隅研次監督の不気味な傑作、『剣』　

　『薄桜記』を撮った森一生より１０歳年下の三隅研次監督（１９２１－１９７５）も、全盛時の大映の屋台骨を支えた第一級の職人／作家だった。 　そ … ［続きを読む］

市川雷蔵特集が東京・新宿にやってきた！（２）――森一生監督の超傑作『薄桜記』（続）

　『薄桜記』における森一生監督の超絶演出について書く前に、この＜職人＞にして＜作家＞であった名匠の略歴を記しておこう。　森一生（もり・かずお … ［続きを読む］

市川雷蔵特集が東京・新宿にやってきた！（１）　――森一生監督の超傑作『薄桜記』

　この夏は近年にない貴重な特集上映の目白押しで、文字どおり息つくヒマもないほどだ。　本欄で紹介しているように、フィルムセンターで増村保造大回 … ［続きを読む］

［12］魔法と権力の行方

巨大な魔法と共存する危険性　前回記したように、『アナと雪の女王』とディズニー従来作との違いは、第一に設定解説が大胆に省略され、展開が高速であ … ［続きを読む］

映画史上屈指の“怪物”、シュトロハイムの監督デビュー作『アルプス颪』が東京・渋谷で上映！――悪党好色漢が主役の傑作＜山岳スリラー＞

　ウィーン生まれのエリッヒ・フォン・シュトロハイム（１８８５－１９５７）は、オーソン・ウェルズとならんで、映画史上屈指の“呪われ … ［続きを読む］

［11］伝統と一線を画す「考えさせない」急展開

　７月１６日に発売されたＢｌｕ－ｒａｙ・ＤＶＤセット『アナと雪の女王　ＭｏｖｉｅＮＥＸ』の売り上げが、驚異的な数値を記録している。７月２０日 … ［続きを読む］

スイスの異能、ダニエル・シュミット監督特集が東京・渋谷で開催！（６）――往年のオペラ歌手をめぐる“ドキュメンタリー・フィクション”の絶品、『トスカの接吻』（続）

　今回は『トスカの接吻』における印象深いディテールのいくつかを、具体的に見ていこう。＊＜ヴェルディの家＞で、往年のオペラ人たちが脚光を浴びた … ［続きを読む］

旅客船セウォル号沈没事故、その後――深まる謎、広がる国家不信

「ミステリー？　コメディでしょう」　「もうどこから怒っていいのかもわからない。ミステリー？　コメディでしょう」。死者２９４名、行方不明者１０ … ［続きを読む］

スイスの異能、ダニエル・シュミット監督特集が東京・渋谷で開催！（５）――往年のオペラ歌手をめぐる“ドキュメンタリー・フィクション”の絶品、『トスカの接吻』

　ダニエル・シュミットの『トスカの接吻』（１９８４）は、＜ヴェルディの家＞で暮らす往年のオペラ歌手らを被写体にした、素晴らしすぎる … ［続きを読む］

キムタク「ＨＥＲＯ」で、フジテレビＶ字回復への道を勝手に指南

　２時間枠のミステリーものをよく見る。片平なぎさも船越英一郎も山村紅葉も、西村京太郎も森村誠一も内田康夫も、会ったことも読んだこともないが、 … ［続きを読む］

ハワード・ホークス監督のトーキー第１作、『暁の偵察』が東京・渋谷で上映！――航空戦争映画のスリルと痛ましさ

　ハワード・ホークス監督といえば、ジョン・フォード、アルフレッド・ヒッチコック、フリッツ・ラングらとならんで、ハリウッド黄金期を代表する巨匠 … ［続きを読む］

「鬼畜の所業」でさえあるドキュメンタリーが「表現行為」であるためには？

　栗田路子の告発「取材された難病少年も静かな怒り、日本の海外ロケの無茶」を読んだとき、まずは相当に頭が血に上った。いや頭に血が上った。こうし … ［続きを読む］

フリッツ・ラングの傑作、『怪人マブゼ博士』（１９３２）が東京・渋谷で公開！（下）――黒沢清『CURE／キュア』を連想させる「霊」の声の場面、世界浄化の炎など

　今回は、前回（「催眠術を操る犯罪狂をめぐる精神病理学的スリラー」）触れえなかった、『怪人マブゼ博士』の特筆すべき場面やショットについて、や … ［続きを読む］

フリッツ・ラングの傑作、『怪人マブゼ博士』（１９３２）が東京・渋谷で上映！（上）――催眠術を操る犯罪狂をめぐる精神病理学的スリラー

　オーストリア生まれの名匠、フリッツ・ラング監督の傑作『怪人マブゼ博士』（１９３２）が、東京・シネマヴェーラ渋谷で７月２６日、２９日に上映さ … ［続きを読む］

南京事件を描いた『ジョン・ラーベ』、５年がかりで公開

　香川照之、井浦新（ＡＲＡＴＡ）、柄本明、杉本哲太……。テレビでも人気の演技派たちが出演しているので、見たいと思 … ［続きを読む］

スイスの異能、ダニエル・シュミット監督特集が東京・渋谷で開催！（４）――“ファム・ファタール映画”の傑作、『ヘカテ』の魔力（続）

　今回は前回触れえなかった、『ヘカテ』の注目すべきディテールのいくつかを、箇条書きにしてみたい。＊『ヘカテ』における最大の見せ場のひとつは、 … ［続きを読む］

米海兵隊そっくり、日本版「海兵隊」の猛訓練をみる

　ウエットスーツやフィンを身に着け、高速ボートに乗って完全武装で敵地に潜入する――。 　まるでアクション映画のひとコマのようだが、陸上自衛隊 … ［続きを読む］

検察の強制捜査権でロッキード事件の真相を解明してほしいと願った記者たち

（５）ロッキード事件の発覚

　ロッキード事件、リクルート事件など戦後日本を画する大事件を摘発し、「検察のレジェンド」と呼ばれた吉永祐介元検事総長が亡くなって１年が経った … ［続きを読む］

芦田愛菜ちゃんの『円卓』を勝手に応援演説します

　『円卓　こっこ、ひと夏のイマジン』（行定勲監督、芦田愛菜主演）が危機に瀕している。東京での上映が、７月１９日からはなくなりそうだ。大阪が舞 … ［続きを読む］

現実のまっただ中で死者と対話する大浦信行監督作品『靖国・地霊・天皇』

現実の時間と空間をゆがめる映画体験　映画を観終わり、町に出た。目の前の、直線に縁取られたビル群、硬いアスファルト、チェーン店の見慣れた看板。 … ［続きを読む］

スイスの異能、ダニエル・シュミット監督特集が東京・渋谷で開催！（３）――“ファム・ファタール映画”の傑作、『ヘカテ』の魔力

　ダニエル・シュミットの『ヘカテ』（１９８２、カラー）は、“ファム・ファタール（宿命の女）映画”の傑作だ。マイナーな … ［続きを読む］

［10］『メリダとおそろしの森』との相違点

　公開１９週目に入った映画『アナと雪の女王』。累計動員は１９５５万人、累計興行収入は２４８億円。動員２０００万人突破も見えて来た（７月１４日 … ［続きを読む］

スイスの異能、ダニエル・シュミット監督特集が東京・渋谷で開催！（２）――奇想天外な超傑作『ラ・パロマ』をめぐって（続）

　『ラ・パロマ』の、前回述べた以降の物語は、ヴィオラがイジドール宛てに残した遺書をめぐって、奇天烈な怪奇映画、ないしは幽霊映画風に展開する。 … ［続きを読む］

［9］『メリダとおそろしの森』との類似点

  　『アナと雪の女王』の週間興行成績の連続１位記録が、ついに途絶えた。　１位は先週末公開のディズニー新作『マレフィセント』、２位 … ［続きを読む］

スイスの異能、ダニエル・シュミット監督特集が東京・渋谷で開催！（１）――奇想天外な超傑作『ラ・パロマ』をめぐって

　東京のオーディトリウム渋谷で、スイスの異才、ダニエル・シュミット（１９４１―２００６）の特集上映が始まる！　ああそれにしても、なんてことだ … ［続きを読む］

『グランド・ブダペスト・ホテル』は驚きの連続だ！――またもや炸裂、ウェス・アンダーソンのブリリアントな才能

　１９６９年生まれのウェス・アンダーソン（以下ＷＡ）の前作、『ムーンライズ・キングダム』は完ぺきな傑作だった。よって私は、“ＷＡ … ［続きを読む］

これが戦争のリアルだ！　『戦争と性』にみる「道徳的頽廃」

　鈴木邦男は、自らも右翼活動家であった若かりし日々に土方歳三に魅了されていたことを「自己批判」し、小説や映画に描かれた〈歴史〉や人物像は実際 … ［続きを読む］

［12］第３章「端境期のセヴンティーン（４）」

加賀まりこのスタイル

　１９６０年４月１０日、麻布飯倉片町８番地（現在は麻布台３丁目）にイタリアンレストラン、キャンティが開店した。六本木の交差点から飯倉方面に歩 … ［続きを読む］

増村保造の大回顧特集が東京・京橋で開催！（３）――“色情観音”を描いた耽美的な名作、『卍』をめぐって

　増村保造は１９６４年、谷崎潤一郎の小説『卍』（１９２８）の映画化に挑戦し、みごとに成功した（色鮮やかなカラー作品）。谷崎の『卍』は、周知の … ［続きを読む］

飲茶文化とおもてなし　香港での経験から

飲茶文化とおもてなし　－香港での経験から－アンダーソン・毛利・友常法律事務所弁護士　西村 綱木はじめに　すでに帰国して約1年になるが、201 … ［続きを読む］