恋愛 の検索結果

天才ジョン・フォード監督の『静かなる男』をめぐって（上）――アイルランドが舞台の恋愛／結婚映画の傑作

　ジョン・フォード監督に特別の思い入れがある映画ファンは多いだろう。　私もその端くれだが、かつてフォードの家族メロドラマ、『わが谷は緑なりき … ［続きを読む］

米国で流行し始めた匿名でやりとりできるＳＮＳ

　日本のネットでは「２ちゃんねる」に代表される無責任な匿名文化が蔓延しているが、欧米では「フェイスブック」に代表される実名文化が定着し、大人 … ［続きを読む］

［16］第４章「舞い降りたバリケード（３）」

私自身のための闘争

　当時の後期中等教育の政策に触れたが、文部省がなんと言おうと、高校生の最大の関心事は大学受験だった。　私たちは、最高学府の学歴が、豊かで安定 … ［続きを読む］

［書評］『アダム・スミスとその時代』

ニコラス・フィリップソン著　永井大輔訳

アダム･スミスは『国富論』だけではない　　　邦訳で４００ページ近い大著だが、じっくり読むに値する本。アダム･スミスの伝記であるのは事実だが、 … ［続きを読む］

台湾巨匠傑作選が東京・新宿でスタート！（２）――エドワード・ヤン監督の比類なき家族群像劇、『ヤンヤン　夏の想い出』（中）

　『ヤンヤン　夏の想い出』で、父・ＮＪと元恋人との日本での再会とパラレルに描かれるのは、１５歳の娘・ティンティン／ケリー・リーの恋愛である。 … ［続きを読む］

台湾巨匠傑作選が東京・新宿でスタート！（１）――エドワード・ヤン監督の比類なき家族群像劇、『ヤンヤン　夏の想い出』（上）

　その早すぎる死が惜しまれてならないエドワード・ヤン（楊徳昌：１９４７－２００７、上海生まれ）。ホウ・シャオシェン（侯孝賢：１９４７－）とと … ［続きを読む］

市川雷蔵特集が東京・新宿にやってきた！（４）――三隅研次監督の不気味な傑作『剣』（続）

　三隅研次の『剣』においては、森一生の『薄桜記』同様、一つひとつの場面・ショットがじつに効果的に配列される。つまり、それらが互いに呼応しあい … ［続きを読む］

［13］心象で綴られた主観的な世界

数限りない矛盾は問題ではない　引き続き、顰蹙を覚悟で『アナと雪の女王』の矛盾を羅列してみたい。　アナとエルサは誰よりも互いをいたわり合う存在 … ［続きを読む］

［12］魔法と権力の行方

巨大な魔法と共存する危険性　前回記したように、『アナと雪の女王』とディズニー従来作との違いは、第一に設定解説が大胆に省略され、展開が高速であ … ［続きを読む］

スイスの異能、ダニエル・シュミット監督特集が東京・渋谷で開催！（６）――往年のオペラ歌手をめぐる“ドキュメンタリー・フィクション”の絶品、『トスカの接吻』（続）

　今回は『トスカの接吻』における印象深いディテールのいくつかを、具体的に見ていこう。＊＜ヴェルディの家＞で、往年のオペラ人たちが脚光を浴びた … ［続きを読む］

［4］ 「家事ハラ」炎上で女性は何に怒ったのか（下）

　もとになったのは同社の「共働き家族研究所」が７月にまとめた「いまどき30代夫の家事参加の実態と意識」と題する調査報告書だ。　ここでは「夫も … ［続きを読む］

ハワード・ホークス監督のトーキー第１作、『暁の偵察』が東京・渋谷で上映！――航空戦争映画のスリルと痛ましさ

　ハワード・ホークス監督といえば、ジョン・フォード、アルフレッド・ヒッチコック、フリッツ・ラングらとならんで、ハリウッド黄金期を代表する巨匠 … ［続きを読む］

スイスの異能、ダニエル・シュミット監督特集が東京・渋谷で開催！（３）――“ファム・ファタール映画”の傑作、『ヘカテ』の魔力

　ダニエル・シュミットの『ヘカテ』（１９８２、カラー）は、“ファム・ファタール（宿命の女）映画”の傑作だ。マイナーな … ［続きを読む］

東方神起はヨコに進化する――ライブツアー2014『ＴＲＥＥ』レビュー

　ローマ法王の法衣を思わせる白いローブに身をつつんだ東方神起の２人がまっすぐ正面を見据えたとき、ステージは聖壇になった。バックにはオレンジ色 … ［続きを読む］

［19］第２章　演劇篇（１１）

ムーラン哲学

新興芸術派の文士が脚本を執筆　第１回公演のプログラムは以下のようなものだった。　○『猿の顔はなぜ赤い』（清水閨抽作）　○モダニズム・ナンセン … ［続きを読む］

［4］なぜアンデルセンの『雪の女王』は「原案」なのか

　５月２６日、『アナと雪の女王』の日本に於ける興行収入が２００億円に到達、累計動員は１５７４万人を突破した（５月２７日付『ＮＨＫニュース』） … ［続きを読む］

ＡＳＫＡは誰を殴りたかったんだ？

　活動歴の長いＣＨＡＧＥ＆ＡＳＫＡが、時代の寵児のようになっていったのは、１９９０年代のことだった。テレビをまったく見ないのでよく知らないん … ［続きを読む］

『アデル、 ブルーは熱い色』の監督・アブデラティフ・ケシシュって何者？（上）――「恐怖の鬼コーチ」に女優の不満が爆発

　目下、恒例のカンヌ映画祭が開催中だ。思えば２０１３年、同映画祭の最高賞パルムドールを受賞したのが、レズビアンの恋愛を描いた『アデル、 ブル … ［続きを読む］

成瀬巳喜男の子ども映画の傑作、『まごころ』が東京・神保町で上映

　東京・神保町シアターの特集企画「麗しき美少女伝説」が、５月１０日から始まる。ラインナップは、さまざまな時代の「美少女」が出演する１６本の邦 … ［続きを読む］

ウエルベックの傑作小説『地図と領土』を読む（下）――憂い顔の警視、植物の繁茂による世界終末のビジョンなど

　（中）に引き続き、ミシェル・ウエルベック『地図と領土』における興味深いディテールを、項目別に引用し、注釈を付したい。■憂い顔の警視ジャスラ … ［続きを読む］

学生に示せるのは、「ぼくはどんな本を読みたいか」「どんな本に歓びを得たか」だけだ

　子供の頃から本は好きだったが、他人から「これを読め、あれを読め」と言われることは好まなかった。だから課題図書は嫌いだった。駅前の書店に行っ … ［続きを読む］

成瀬巳喜男の知られざる傑作時代劇、『お国と五平』が東京・渋谷で上映

　成瀬巳喜男（１９０５～６９）はいうまでもなく、小津安二郎、溝口健二らとならぶ日本映画史における至宝だ。　しかし成瀬は、今なお「庶民劇」「小 … ［続きを読む］

「ガラ軽」を愛する優しい消費者たち

　軽自動車の売れ行きが好調だ。自動車の総保有台数に占める軽自動車の比率は３８％で、この１０年で１０ポイントも増えた。軽は消費者が求める低価格 … ［続きを読む］

ユルーいのに緊張が途切れないラブコメの超傑作、『ニシノユキヒコの恋と冒険』（下）――超絶な回想形式、カジュアルな幽霊、魅力全開の本田翼など

　井口奈己監督は、『ニシノユキヒコの恋と冒険』の脚本を何度も書き直した、と語っているが、いちばん苦心したのは、たくさんの女たちを時系列の中で … ［続きを読む］

ユルーいのに緊張が途切れないラブコメの超傑作、『ニシノユキヒコの恋と冒険』（上）――稀代のモテ男に扮した竹野内豊の超美技、豪華な女優陣の競演

　『ニシノユキヒコの恋と冒険』を見終わって、体がかすかに宙に浮くような心地よさを覚えた。――単館規模ながらロングランを記録した『人のセックス … ［続きを読む］

人生も政治も変える「対話力」――都知事選にみる「対話的民主主義」

「対話」と「会話」の違い　筆者は、最近、『人生も仕事も変える「対話力」――日本人に闘うディベートはいらない』（講談社＋α新書）を … ［続きを読む］

【２０１３年　映画　ベスト５】　「内容」ではなく「演出」で選んだベスト

■『リアル～完全なる首長竜の日～』（黒沢清）　現実も非現実も、映像化されれば皆“リアル”という大胆な着想のもと、綾瀬 … ［続きを読む］

浅田真央がトリプルアクセルに固執する理由――完成形としてのＳＰ「ノクターン」

　浅田真央のスケートは、人の心を打つのだろうか？　そんな論議を取材の場ですることが、時々ある。日本には高橋大輔、鈴木明子、さらには町田樹と、 … ［続きを読む］

『ユリイカ　総特集・小津安二郎』を読む（中）――長谷正人の秀逸な論考など

　前回に引き続き、今回も『ユリイカ』特集号の論考中、私がとくに興味深く読んだものを紹介し、それらについてコメントしてみたい。　映画研究者・長 … ［続きを読む］

超満員の映画『ハンナ・アーレント』の背景

　岩波ホール（東京・神保町）で、１０月２６日から公開されている映画『ハンナ・アーレント』（１２月１３日まで）が連日満員の状態である。ホールに … ［続きを読む］