研究者 の検索結果

【2】歴史的現実から遊離した「推論」

歴史研究は思いつきの陳列場ではない

　関東大震災における朝鮮人虐殺否定論を主張するラムザイヤー教授の7つの問題点を1つずつ検証していこう。その1「震災前も朝鮮人は犯罪をしていた … ［続きを読む］

【1】歪められた「朝鮮人虐殺」の史実

先行研究無視や学術的な不備が指摘されるラムザイヤー論文

　ハーバード大学ロースクールのジョン・マーク・ラムザイヤー教授をご存じだろうか。法律分野に属する事象に経済学的にアプローチする「法と経済学」 … ［続きを読む］

市民の知る権利に応えてこその「報道の自由」――「記者逮捕」を考える〈中〉

責任は記者個人ではなく幹部にある。「取材の公益性」主張には市民の信頼が必須

　北海道新聞社旭川支社報道部の新人記者が、取材中に逮捕された。事件そのものはまだ捜査中だが、この問題は「取材・報道の自由」「逮捕時における容 … ［続きを読む］

ようやく動き出した博士後期課程改革

3度目の大学院改革、これで失敗したら後がない

博士後期課程の授業料を無料にせよ　博士後期課程（通常は大学院5年間のうちの後半3年間）在学者への支援が科学技術政策において珍しく話題となって … ［続きを読む］

サミット利用政治の罠にはまった有志提言の悲劇

「中止」論排除で五輪開催にGOサイン

　政治の力と計略が専門家たちの叡智を上回った。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長ら有志26人が18日に発表した提言は、「五 … ［続きを読む］

政府は、留学生の入国禁止措置を解除せよ

五輪関係者は入国を認め、留学生は認めないのか

　コロナ禍のもと、日本に入国を希望している留学生が、国費留学生などを除いて、入国できないまま足止めされている。大使館等に連絡して対応を求めて … ［続きを読む］

失敗し続ける記者クラブ改革

時空を超えてその理由を検証する

　ちょうど100年前（1921〈大正10〉年）の業界誌『新聞及新聞記者』（10月号）に、「最近、各官庁や会社などにある記者倶楽部の弊害を認め … ［続きを読む］

日本の大学は変わっているのですか？

答え「すでに大きく変わりつつあります」

　日本の大学は世界ランキングがいつまでたってもパッとしないが、「自分たちで変わる気があるのですか？」とよく聞かれる。実のところ、日本の大学は … ［続きを読む］

新しいメディア学のためのジャーナリズム原論はあるか

　今年6月5日、コロナ禍のためオンラインで日本マス・コミュニケーション学会の総会が開催され、「日本メディア学会」への名称変更が提案された。近 … ［続きを読む］

原子力3原則が法律になった事情／政治は米国の顔色を見ていた

学術会議史話――小沼通二さんに聞く（3）

　日本学術会議は1954年、政治主導の「原子炉予算」が通ったことに反発して、原子力の研究と利用に対して「公開、民主、自主」の3原則を求める声 … ［続きを読む］

コロナ患者が急増したインドでイベルメクチンをめぐり論争

使用に慎重なWHO幹部を弁護士会が「告発」する騒ぎに

　インドは今年3月から新型コロナ感染症（COVID-19）が急増し、大混乱に陥った。多くの州が大村智博士が発見した抗寄生虫病薬イベルメクチン … ［続きを読む］

学術会議が原子力3原則を唱えた事情／軍事をなによりも警戒した

学術会議史話――小沼通二さんに聞く（2）

　日本学術会議が科学技術政策に大きな影響を与えたものに何があるか。思いあたるのは原子力だ。1950年代半ば、国内では政界も学界も原子力開発に … ［続きを読む］

「それでも、いつかどこかで原発事故は起きる」 想像力を養い、弱点見抜け

　２０１１年３月１５日朝、原子力安全・保安院次長の平岡英治（えいじ）（６５）は、経済産業省別館３階の自室のソファーで仮眠中に部下に起こされ、 … ［続きを読む］

原発の安全規制で「戦争」を想定外にしていい理由は？ 「我々、福島で痛い目に」

　福島事故後の原発再稼働の要件となる新しい安全基準を検討するため、新設された原子力規制委員会は２０１２年１０月２５日、専門家チームの初会合を … ［続きを読む］

AIが感情と意識を持つことは可能か

『クララとお日さま』『隠された泉』が教えてくれること

　人工知能（AI）と呼ばれるものの将来を考えると、AIを組み込んだ「ロボット」なるものに感情や意識をもたせることが可能になるのか、といった疑 … ［続きを読む］

桁違いに大きい地震の原発事故リスクに「安全目標」未達？　見送られた津波対策

　阿部清治（きよはる）（７５）は、日本原子力研究所（原研）で、原発の炉心溶融事故の発生確率を計算する研究に取り組むようになった。　国際原子力 … ［続きを読む］

オリンピック選手だけは〝ガイジン〟もOK？

コロナで足止めを食らっている留学生や研究者たち

　とうとうオリンピックに参加する外国人選手の入国が始まった。選手や関係者だけは、外国国籍でも特別扱いで日本に入れる。ところがまっとうな「在留 … ［続きを読む］

自由民主党　林芳正、齋藤健、村井英樹、松川るい4議員が語る令和政治の課題

コロナ危機とその後の日本を待ち受ける深刻な課題にどう取り組むか？

　コロナ禍は日本の社会が抱える課題をあらわにしました。それは、格差や貧困といった社会問題、雇用や不況などの経済問題、医療やITなど社会インフ … ［続きを読む］

原発「安全研究」は事故リスク解析、米スリーマイル島事故が転機に

　元原子力安全・保安院審議官の阿部清治（きよはる）（７５）は、国による原子力の安全規制に４０年余にわたって関わってきた。こんなに長く規制の側 … ［続きを読む］

「男は稼いでなんぼ」という根深い価値観。「不気味なX」は変わるだろうか

〇〇さんは、大手ゼネコン勤務で年収は1000万円、配偶者は契約社員で働いており、年収は100万円。二人にはかわいい子どもがいます。　この文章 … ［続きを読む］

ＤＣＨの恐怖、窒素封入配管の開放を進言… 福島原発最悪の夜

　２０１１年３月１５日未明、東京・霞が関の経済産業省別館３階・緊急時対応センターに、阿部清治（きよはる）（当時６４）はいた。その４年前まで阿 … ［続きを読む］

ついに米国で承認されたアルツハイマー病「根本治療薬」

時代を画する新薬誕生だが、期待しすぎてはいけないこれだけの理由

　アルツハイマー病の「根本治療薬」と位置づけられる「アデュカヌマブ」が米国食品医薬品局（FDA）により条件付きで承認された。患者の脳にたまる … ［続きを読む］

新型コロナの生け贄探しはもうやめよう～誰にも不要不急の行動はない！

パチンコ、ランナー、飲食店、路上飲み……。次々と非難の対象を探す精神状況の危うさ

　2020年4月7日に発令された1回目の緊急事態宣言下、一部店舗が休業要請に応じず営業を続けて批判の目にさらされたパチンコ業界。マスコミはパ … ［続きを読む］

沖縄県警は、なぜチョウ類研究者宅を家宅捜索したのか

国策に異を唱え、米軍の廃棄物を告発した宮城秋乃さんを見せしめに

　6月4日、筆者の携帯が鳴った。登録していない番号からの電話だった。チョウ類研究者の宮城秋乃さんの友人だと名乗った女性は、宮城さんに頼まれて … ［続きを読む］

違いを超えてゆけ――コロナ禍で考える「識別」と「受容」

体内で他者を識別する分子の意外なからくり、米国生活で実感する受容の大切さ

　「フリーダム！」　ファイザー・ビオンテックのmRNAワクチン2回目の接種を終えた直後、久々にニューヨーク・タイムズスクエアのビルボードを見 … ［続きを読む］

東日本大震災から10年ではっきりしたこと

わかっていることをどう利用しどう伝えるか　金森博雄さんに聞く

　東日本大震災から10年が過ぎた。地震発生から6時間後、米地質調査所はマグニチュード(M)9という速報値を発表した。翌日、記者は米カリフォル … ［続きを読む］

コロナワクチン　1日100万回が実現しない理由

ノーベル賞受賞者の名にちなむ「フェルミ推定」で考えた

　新型コロナワクチン接種を巡って日本中が大混乱に陥っている。ここまで欧米に比べて感染者数が圧倒的に少なく抑えてきたにもかかわらず（これは大多 … ［続きを読む］

ひめゆりの塔を知っていますか？　戦争を知らない世代が歴史を学ぶ切実な意味

今春、展示を改装したひめゆり平和祈念資料館が志向するものは……

　私たちは忘れてしまったのだろうか　あなたたちのことを――　1968年に公開された映画『あゝひめゆりの塔』の予告映像は、このような字幕で始ま … ［続きを読む］

処理水放出と「リスク・コミュニケーション」のちゃぶ台返し

もっとも重要なのは、信頼関係をいかに構築していくかだ

　神経を逆撫でする、という表現がある。あるいは、無神経ともいう。2011年の東京電力福島第一原子力発電所事故のあと、「リスク・コミュニケーシ … ［続きを読む］

日本を舞台に種分化したカンアオイ類　道筋明らかに

「1万年で1㎞」低い移動能力が奄美諸島など限られた場所ごとに進化を促した！

　江戸時代の日本では、さまざまな植物を愛でる園芸文化が育った。花の美しいキクやアサガオにハナショウブ、サクラソウなどが代表的だが、濃い緑の葉 … ［続きを読む］